僕たちにはウッズがいる…新リーグと争うPGAツアー選手が会合
◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 事前情報(17日)◇ウィルミントンCC(デラウェア州)◇7534yd(パー71)
PGAツアーに所属する一部選手は16日、デラウェア州内のホテルで会議を行った。サウジアラビア政府系ファンドが支援する新リーグへの対抗措置等について話し合ったとみられる。詳細は明かされなかったが、故障を抱えるタイガー・ウッズの参加をロリー・マキロイ(北アイルランド)らが喜んだ。
会合はプレーオフ第2戦が行われるウィルミントンで開かれ、ウッズは出場資格がないにもかかわらず自宅のあるフロリダからプライベートジェットで飛んできた。前週のプレーオフ初戦でシーズンを終えたリッキー・ファウラーも参加した。
3時間以上に及んだというミーティング。この日の試合前会見でマキロイは「現段階で公にするものではないと思う。選手とツアーの幹部で進むべき道を考えようとしているところ」と内容を伏せたが、ウッズの登場に「インパクトがあった。彼がどれほどツアーを気にかけているか、今の選手や次の世代のことを考えているかの表れだ」と胸を熱くした。「彼は僕たちみんなが見上げてきたヒーロー。彼の声はゴルフ界で誰の言葉よりも響く」
ジャスティン・トーマスも「彼にとっても非常に重要なことだから来てくれた。ズームや電話なんかで参加するようなことではないと感じたのだろう。ゴルフへの情熱、次の若い世代のために改善し、道を示したいという思いを見せてくれた」と現地参加の重みを強調した。
一方でマキロイは昨年2月の自動車事故をはじめとした故障により、ウッズがこれから年間を通じてトップを争う状態にないことも理解している。「好きであろうがなかろうが、タイガー・ウッズを売り込むことはもうできない。ツアーは20年にわたって(ウッズを中心にした)簡単な仕事をしてきた。今いる僕たちはみな素晴らしい選手だけれど、タイガー・ウッズではない。新しい時代に突入している。少し違ったことを考えなくてはいけない」と、今後のツアー運営について思いを巡らせた。(デラウェア州ウィルミントン/桂川洋一)