苦闘の末に光明バーディ 小平智は正念場の残り2戦へ「自分に期待」

◇米国男子◇3Mオープン 最終日（24日）◇TPCツインシティーズ(ミネソタ州)◇7431yd（パー71）

後半17番、奥から3mほどのバーディパットを流し込んだ小平智は両手を広げて喜びを爆発させた。「“ここで獲れるのか”みたいなところもあった」。この日唯一のバーディまでの長い道のりに思わず感情が漏れた。

直前に最も易しい16番を獲れずに迎えた、難度3番目とタフなパー3。池に近い左サイドにピンが切られ、少し右からアゲンストの強風が吹いていた。「逃げる位置（順位）でもなかったので、気持ちよく打った」という4番アイアンでの一打を奥から傾斜で戻してチャンスメーク。わずかに外れる場面が目立ったグリーン上も決めきり、最終ラウンド全体でバーディが4個しか出なかったこのホールで歓声を浴びた。

伸ばしていきたい前半の6番（パー5）でセカンドを池に落としてボギー先行。14番ではダブルボギーを喫するなど「75」で通算2オーバー64位と悔しいフィニッシュになった。「4日間いいゴルフをしないと（上位には行けない）」。この環境に身を置いてこそ分かるPGAツアーのレベルの高さだが、「あまり得意じゃないコースで予選を通れた」とプラス材料にも目を向ける。

フェデックスカップポイントランキングは163位と前週とほぼ変わらず、残り2戦「ロケットモーゲージクラシック」（ミシガン州デトロイトGC）、「ウィンダム選手権」（ノースカロライナ州セッジフィールドCC）に逆転シードの望みを託す形。「来週、再来週とコース的には嫌いなコースじゃない。自分には期待していますし、上位争いしたい気持ちがある」と顔を上げて進む。