「やり直したいと思った」桂川有人はダボを後悔

◇メジャー第4戦◇全英オープン 3日目(16日)◇セントアンドリュース オールドコース（スコットランド）◇7297yd（パー72）

メジャー初出場とは思えぬ「程よい緊張感」で決勝ラウンドに進んだ桂川有人。日本勢トップの通算5アンダー18位から出たムービングデーは、2つしかないパー5の最初でつまずいて流れをつかめず。2バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「75」とスコアを3つ落として通算2アンダー55位に後退した。

左からのやや強い風が吹き始めた5番（570yd）。砲台グリーンの手前にピンが切られたパー5で“やってしまった”。フェアウェイから残り43ydの3打目、PWで「突っ込み切れず」ショートした。硬いことで知られる地面が「思ったより柔らかくて。そのイメージが残ってそれからもショートを怖がってしまった」。

残り37ydからの4打目はグリーン左のバンカーへ。グリーンの長さが100ydと2オンも可能なホールで5オンして2パットの痛恨ダブルボギー。「ちょっと悔しいというか、2打目を奥にしっかり突っ込んで3パットでもパーが獲れた。防げたダボ。ミスという感じじゃなかったので、やり直したいと思った」

2番、3番とタップインパーでグリーンの硬さも速さも読めなくなり、パットも決め切れないところで、地面の硬さも「イメージが分からなくなった」という。加えて風はフォローになったり、アゲンストになったり。ナショナルチーム時代のコーチ、ガレス・ジョーンズ氏の紹介で、聖地を知る地元キャディを頼りにするが、この日は「お互いに風の読みを外してしまった」ともどかしさを募らせた。

それでも、狙いどころが分からないホールが多いリンクスで、ティショットをラフらしいラフといえるフェスキュー芝に入れたのは16番だけ。「攻め過ぎないようにマネジメントしてくれている」キャディと予選を突破してきただけに、「いいイメージはあって、その方向にいけば結構伸ばせる感触はある。あしたはいい方にいってくれると信じて同じようにやりたい」。初めて迎えるメジャーの最終日。目指すところはまだまだ上、風まかせにはしない。（スコットランド・セントアンドリュース／清野邦彦）