土曜日のアンダーパーは12人 星野陸也は価値ある「69」
◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 3日目(21日)◇サザンヒルズCC (オクラホマ州)◇7556yd(パー70)
星野陸也がタフな一日を笑顔で締めくくった。「自分の中でよく頑張ったなと思います」。前半でスコアを2つ落としながら、後半に3バーディを奪い返しての「69」。2年連続2度目となる「全米プロ」で初めてアンダーパーをマークした。通算5度目となるメジャーの舞台でも昨年「全米オープン」の第1ラウンド(2アンダー「69」)に続く2度目だった。
朝方の猛烈な雷雨でスタートが遅れたコースは地面がソフトになり、急激な冷え込みも重なった。飛距離が落ち、ボールも転がらない状況で距離感に苦戦。前半で通算6オーバーまで後退し、折り返しの10番でフェアウェイからのセカンドをガードバンカーに落とすと、イライラは頂点に達した。
その10番で5m近いパーパットを沈め、続く11番(パー3)からスイッチを切り替えた。左からの風が吹く中、8番アイアンで左サイドのピンそば1.5mに絡めてバーディ。13番(パー5)は2番アイアンを握ったセカンドでギリギリ池を越えていくアグレッシブなプレーを披露。バンカー越えとなるラフからロブショットでチャンスにつけて獲り、15番でもスコアを伸ばした。
2サム同組は予選ラウンド2日間も一緒に回り、そろって2日目の最終ホールでバーディを奪ってカットライン上へ滑り込んだキャメロン・デービス(オーストラリア)。お互いのナイスプレーをたたえ合うシーンも目立った。星野の地元・茨城で行われた2013年「日本オープン」にアマチュアとして来日したデービス。PGAツアー選手の中ではきっと珍しい“茨城つながり”も生かし、「友達になれました」と笑った。
この日アンダーパーで回ったのは12人だけだった。通算3オーバーから臨む最終日の翌23日(月)には、事前ラウンドなしのぶっつけ本番で全米オープン最終予選会(テキサス州ダラス)にも出場予定。「2アンダー3アンダー、行けたら5アンダーくらい目指して、いいプレーをしたい。20位以内を目標に、少しでもトップ10に近づいていけたら」と貪欲に言った。(オクラホマ州タルサ/亀山泰宏)