タイガー・ウッズがマスターズで復帰「プレーするつもり」

◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前情報(5日)◇オーガスタナショナルGC（ジョージア州）◇7510yd（パー72）

昨年2月の自動車事故で右足に大けがを負い、戦列を離れていたタイガー・ウッズが今季のメジャー初戦「マスターズ」に出場する意向を示した。開幕2日前の公式会見で「現段階ではプレーするつもりでいる」と明言した。

一命を取り止めたアクシデントから1年2カ月。ウッズは再びカムバックする。舞台は2019年に復活優勝を遂げたオーガスタ。優勝できると考えているかと問われ、「そう思っている」とも返答した。ツアー出場は2020年11月の本大会以来となる。

ロサンゼルス郊外での自動車の単体事故により、ウッズは昨年の大半を自宅のあるフロリダで治療とリハビリに努めてきた。同12月の親子大会「PNC選手権」でチャーリーさんとコンビを組んで出場。今年2月の時点では「ゴルフをする以前の問題。4日間、72ホールを歩けるようになるのが先決」と復帰時期を未定としていたが、状況は今大会前に一変した。

前週から会場のオーガスタナショナルGCで練習ラウンドを行い、ドライビングレンジでも力強いスイングを披露。マスターズの出場資格を持つ選手はティオフ直前まで出場可否を判断できることから、ギリギリまで可能性を探ってきた。

練習後に患部を温め、冷やす治療を毎日施しているという。右足と古傷の腰にも「痛みはある」と認めつつ、「日々の回復具合に本当に満足している」と納得。あすの開幕前日に最後の練習ラウンドを実施し、午後には長男のチャーリーさんとパー3コンテストに参加する。

「良いショットは打てている。ゴルフに関しては肉体的な心配はない。ただ、今は歩くことが大変。いつも通りには歩けない。72ホールは長い道のり。タフなチャレンジになる」と、問題は右足が4日間“もつか”という点にある。予選ラウンドはルイ・ウーストハイゼン（南アフリカ）、ホアキン・ニーマン（チリ）と同組でプレーする。

「本当に大変な一年で、やるべきことがたくさんあったが、僕たちはマスターズウィークにここにいる。プレーも練習もできる。これまでにメッセージをくれた人、テレビ電話で話してくれた人、電話をくれた人、支えてくれたみんなにありがとうと言いたい」と周囲の懸命なサポートに心から感謝した。（ジョージア州オーガスタ／桂川洋一）