キャディがコロナ陽性 シャウフェレが恐れる“ラームの悲劇”
2022/02/11 12:36
◇米国男子◇WMフェニックスオープン 初日(10日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)
ザンダー・シャウフェレは大会直前にハプニングに見舞われた。エースキャディのオースティン・カイザーさんが9日(水)に体調不良を訴え、新型コロナウイルス検査で陽性に。選手本人は陰性で出場が叶ったが、相棒に代役の起用を強いられた。
フェニックスに飛んできたのは旧友のケビン・テカカノクブーン。PGAツアーチャイナで 2勝を挙げている29歳のタイ系米国人プロだ。シャウフェレが高校卒業後に進学したカリフォルニア州立大ロングビーチ校時代に知り合った(シャウフェレはその後サンディエゴ州立大に進んだ)。日本ツアー「ダンロップフェニックス」でもキャディとして来日している。
せわしなく迎えた初日は1イーグル3バーディ、1ボギーの「67」で4アンダーの暫定7位と上々のスタートを切った。後半6番の2打目では足元にあったサボテンを素手で取り除き、右手の指にとげが刺さるアクシデントもありながらパーをセーブ。急きょキャディをしてくれた友人に「助けになった。彼の読みや感覚を信じた」と感謝した。
好スタートにも心配事がひとつある。エースキャディと宿をともにしていた(部屋は別々)シャウフェレは濃厚接触者の扱いになり、ツアーのルールに則って今週毎日コースで検査を受ける。陽性判定が出ればプレーはできなくなる。
昨年6月の「メモリアルトーナメント」、ジョン・ラーム(スペイン)は後続に6打差をつけて3日目を終えた直後、スタート前に受けた検査で陽性となり棄権を強いられた。
「ラームのようなケースにならないことを祈っている。ありがたいことに僕は元気。今はね…」。心境は複雑だ。(アリゾナ州スコッツデール/桂川洋一)