史上6人目のハワイ制覇 キャメロン・スミスが世界1位を打破
◇米国男子◇セントリートーナメント・オブ・チャンピオンズ 最終日(9日)◇プランテーションコースatカパルア(ハワイ州)◇7596yd(パー73)
初日から首位をキープしていたキャメロン・スミス(オーストラリア)が世界ランキング1位のジョン・ラーム(スペイン)を1打差で振り切り、通算34アンダーで完全優勝を遂げた。2003年大会を制したアーニー・エルス(南アフリカ)がマークした通算31アンダーを3打更新するツアー記録(※1950年以降)となった。
大会3日目に「61」を出したラームとの戦いとあって緊張感漂うなかでスタートした最終日。スミスは前半4番で119ydからの2打目を1.6mにつけ、これを決めて“先制攻撃”した。「バーディを獲らないとついていけない」と8番では7m弱のバーディパットをねじ込み、2打差をつけてハーフターンした。
「世界最高のゴルファー」と称える「全米オープン」王者を相手に、バーディを獲り続けてプレッシャーを跳ねのけるしかなく、時には海に目を向けてホエールウォッチングをしながらできるだけ平静を装ったという。「今週はベッドで天井を眺めている時間が長かったような気がする。パンチを与えて何か考えるきっかけを彼(ラーム)に与えることができたのは良かった」。勝ち方を知るエリートのみが集う大会で収めた1勝を喜んだ。
ハワイでは、オアフ島での2020年「ソニーオープン」を制しており、エルス、ジム・フューリック、ビジェイ・シン(フィジー)、ザック・ジョンソン、ジャスティン・トーマスに続く6人目のハワイ制覇を達成した。
「世界のトップクラスの選手たちと対戦して、自分の実力がどの程度なのか確認することができた。ハードワークを続けてきたことがシーズン序盤で報われた」。次なる目標はメジャー優勝とし、幸先の良い2022年に期待を込めた。(ハワイ州カパルア/石井操)