岩田寛は単独トップにイワタ節 「最終日までそっとして…」
◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 初日(21日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC (千葉県)◇7041yd(パー70)
「初日いいスタートを切れたんですけど、きょうの前半が終わったあたりから注目を浴びるようになってしまって。そっとしておいてほしいです。最終日の最後のハーフでもし優勝争いをしていたら、お願いします。それまではそっとしておいてください…」
周囲をクスリとさせる苦笑交じりの“懇願”も、残念ながらかなえられそうにない。岩田寛が1イーグル6バーディ、1ボギーの「63」をマークし、7アンダー単独首位発進を決めた。
前半12番でバーディチャンスを逃し、タップインしようとしたパーパットを外してボギー。「そこから逆に良い方にいったのかな」。朝の練習場から不満いっぱいだったショットはコースの中でも試行錯誤が続いた。そんな中でも16番(パー3)から2連続バーディを奪い、折り返しの18番(パー5)では残り251ydからUTでピンそば1m強に2オン。イーグルでリーダーボードの一番上に躍り出た。
大会初出場は18日(月)に急きょ決まった。初日首位発進した前週「日本オープン」はパッティングに泣いて11位。悔しさをかみしめながら眠りにつき、目が覚めると20件以上の着信が入っていた。「寝てたら電話に出られないですし、まあ、起きてても(なかなか)出ないんですけど(苦笑)。メチャクチャ鳴っていたんですよ。(何事か)不安になるじゃないですか」。ウェイティング1番手に上がったことを知るまで岩田らしい紆余曲折はあったが、無事フィールドに滑り込んだ。
繰り上がり出場だった影響もあるのか、大会前には関係者に帯同キャディと間違えられたこともあったとか。「僕の実力不足から来るんですけど、褒められるより、そういうものがあると燃えてくるものがありますよね」と笑った。4年前には一度夢破れたPGAツアー。返り咲きへの思いはいったん胸の奥にしまい、まずはサンデーバックナインでドキドキする展開を目指す。(千葉県印西市/亀山泰宏)