2021年 ZOZOチャンピオンシップ

「ZOZO」繰り上げ出場6人がすべて日本ツアー勢のワケ

2021/10/19 18:05
岩田寛も繰り上げで切符をつかんだ一人

◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 事前(19日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC (千葉県)◇7041yd(パー70)

2年ぶりに日本で開催される「ZOZOチャンピオンシップ」は、21日(木)の開幕を前に6人がウェイティングから繰り上げ出場することが決まった。78人のフィールドに滑り込んだのは、比嘉一貴大岩龍一永野竜太郎岩田寛稲森佑貴ショーン・ノリス(南アフリカ)。全員が日本ツアー側からとなったのは、コロナ禍ならではの事情がある。

日本開催にあたってPGAツアー選手たちはチャーター機で移動。搭乗前の検査などによって来日できなくなるケースがあり、その場合は日本ツアーのZOZOランキング(2021年の東建ホームメイトカップ~ブリヂストンオープンまでの賞金ランキング)順に出場権を繰り下げる決まりになっているという。PGAツアーの選手が欠場すれば、本来PGAツアーのウェイティング選手が枠を埋めることになるが、72時間以内のPCR検査など検疫措置をクリアすることは難しいとの判断。実際に繰り上げ出場に望みを託して日本へ来た選手もいなかった。

慌ただしくコースに入った稲森佑貴。「棚ぼたですけど、チャンス」と意気込む

ZOZOランキング14位の稲森佑貴は18日(月)の朝にウェイティング1番目となったことを知らせる電話で目を覚ました。拠点のある鹿児島に戻っており、前日「日本オープン」終了後に滋賀から宅配便で送ったキャディバッグが18日午後には自宅へ届いたことも幸いだった。夜には羽田空港へ飛び、関東遠征時用に置いてある車から必要な荷物をピックアップ。指定されたホテルにチェックインして“バブル”の中に入り、「落ち着けたときには(月曜の)深夜になってました」と笑う。

現在ウェイティング1番目となった池田勇太も開幕前日20日(水)は会場で練習を行う予定。千葉出身の池田にとっては“自宅通勤”で支障なしと思いきや、バブルの中に入る選手やキャディはホテルからコース行きのシャトルに乗ることがルール。自家用車での来場は認められていない。

PGAツアーの興奮を日本のファンに届けるため、選手も関係者もさまざまなハードルを乗り越えて試合に臨む。(千葉県印西市/亀山泰宏)

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