2021年 フォーティネット選手権

9年目は“69”で開幕 松山英樹「パットに集中できるよう」

2021/09/17 11:34
松山英樹が新シーズンを始動。首位と4打差で発進した(Stan Badz/PGA TOUR)

◇米国男子◇フォーティネット選手権 初日(16日)◇シルバラードリゾート&スパ (カリフォルニア州)◇7123yd(パー72)

フェアウェイのやや左サイド、4Iでの第2打が230yd向こうのピンの右奥3mにピタリとついた。続くイーグルパットはカップの左にそれて、バーディどまり。後半16番(パー5)が、この日の「69」の内容を象徴するようでもある。松山英樹はアイアンショットの充実と、パッティングの課題が目立つ新シーズンの幕開けとなった。

昨季最終戦「ツアー選手権」の最終日からわずか11日。2021―22年シーズンの初戦で、松山は真新しいパターを握った。スコッティキャメロン製のマレット型。ショットで作ったチャンスを序盤にことごとく外した後、6番で6mのパーパットを沈めてアプローチミスを帳消しにし、続く7番(パー3)から2連続バーディを決めた。

全体トップのフェアウェイキープ率78.57%(11/14)を築いた1Wショットは「あまり良くない」という自己評価。「アイアンやフェアウェイウッドのティショットは良い出来」と振り返った。「これを続けていけば、ドライバーショットも変わってくる。チャンスをいつでも作れる状態になったら楽にプレーできる。パットに集中できるように、続けられるようにしたい」。グリーン上で必要以上にストレスを抱えないよう、そこに行きつくまでの状態はキープしたい。

伸ばし合いの展開で、唯一のボギーをたたいた後半13番は3パットだった。不規則な転がりを誘発するカリフォルニアのポアナ芝。この日は芝が伸びる午後のラウンドだったが、「この試合だけがポアナじゃない。トーリーパインズGCやリビエラCCもそう。何回もやっている。そろそろうまく打てるようになりたい」とため息をつく。「ライン読みを意識しすぎてタッチを忘れたとか、いろんなことが起こった」と自分のミスを強調した。

準備時間の少ない2日目、午前7時44分のスタートを控え、最終18番(パー5)で決めた4mのバーディパットは大きい。「だいぶ気持ちが違います」。モチベーションを高めて首位とは4打差、3アンダー24位でツアー9年目のスタートを切った。(カリフォルニア州ナパ/桂川洋一)

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