意外? マキロイがプレーオフシリーズ516ホール目で初イーグル
◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 初日(26日)◇ケイブスバレーGC(メリーランド州)◇7542yd(パー72)
ロリー・マキロイ(北アイルランド)が、自身のプレーオフシリーズ通算516ホール目にして初のイーグルを決めた。
6アンダーと快調に伸ばして迎えた後半16番(パー5)。残り285ydから3Wを振り抜き、打ち上げとなるグリーンに悠々と届かせてピン左3mに2オン。スライスラインを流し込み、8アンダー「64」でジョン・ラーム(スペイン)、サム・バーンズと並んで首位発進した。
イーグルを呼び込んだ3Wは、昨年使用していたものを引っ張り出してきた。きっかけは23日(月)に行われた「ザ・ノーザントラスト」最終ラウンド。9番で使った3Wに納得がいかず「林に向かって投げたよ。(コース近くを走る有料道路)ターンパイクまでは届いていないかもしれないけど、僕の3Wが欲しい人がいれば、どこかにあるはずだ」と冗談めかすほどだった。
月曜決着でもいったん拠点のあるフロリダ州へ戻り、家族との時間を過ごしただけでなく、ガレージに置いてあるクラブを物色したという。「以前使っていた3Wとパターを出してきて、ドライバーのシャフトも替えてみたんだ」
スピン量が多すぎると感じていた1Wショットも、シャフトを新調して納得の出来に。この日フェアウェイは1ホールしか外さなかった。テーラーメイド「スパイダー」シリーズに戻したグリーン上もかみ合い、スコア貢献度を示す「ストロークゲインド・パッティング」はフィールド3位の「+3.109」を記録した。
5月「ウェルズファーゴ選手権」で2019年以来の米ツアー通算19勝目を挙げたが、その後のトップ10入りは「全米オープン」1試合だけ。大会前のフェデックスカップランキングは28位と上位30人による最終戦「ツアー選手権」進出も安泰ではないポジションにいる。
「これまでのプレーオフは(ポイントレースで)常にトップグループにいた。それが数週間続くと、精神的に負荷もかかる。いまは、まず来週プレーするために良い成績を残さなければいけない状況。(トップ争いの重圧から解放されて)自由なところもあるんだ」。肩の力を抜いたマキロイに本来の爆発力が戻ってきた。