金メダルへ 松山英樹が圧巻のバーディラッシュ
◇東京五輪 男子2日目(30日)◇霞ヶ関CC東コース(埼玉県)◇男子7447yd(パー71)
わずか1日で松山英樹が覚醒した。17番のバーディパットを打つ直前に雷雲接近によりこの日2度目の中断となり、そのままサスペンデッドとなった大会2日目。2アンダーから出た松山は6バーディを奪い、2ホールを残して通算8アンダー。暫定ながら、首位のザンダー・シャウフェレと3打差の3位に浮上した。
大会2日目、松山は1WをスリクソンのZX5からZX7に替え、シャフトもグラファイトデザイン・ツアーADのDIからUBにスイッチして1番ティに登場した。この日、初めて1Wを握った3番では、フィニッシュで手を放しながらもフェアウェイへ運び、その後も5番(パー5)、8番(パー5)と1Wでフェアウェイをキープした。前日、ホールアウト後の練習場でつかんだ手応えと道具の組み合わせは、一夜明けてさらに磨きがかかったようだった。
スタート前から落ち着いて見えた表情は、ホールを重ねるごとに自然になり、時折笑みもこぼれるほど。ティが前に出されて実測294ydとなった6番のティショット前に雷雲接近で一度目の中断となったが、再開直後に3Wでピン右下12mに1オン成功。2パットで楽々バーディとした。
折り返した10番(パー3)は、グリーン奥から7ydをチップイン。13番でバーディを追加した後、16番(パー3)でピンをかすめて90cmにピタリとつけてこの日6個目。続く17番も、フェアウェイからバックスピンと傾斜を使ってピンそば1mにつけたところで、2度目のホーンが鳴った。
残り1ホールと少し。バーディラッシュの一日を終えられず、無念そうに天を仰いだ松山だったが、「きょうは度重なる中断があった中でも、自分としては良かったと思っています」と大会を通じてコメントを寄せた。31日(土)は午前7時45分に第2ラウンドの残りを再開して、9時30分から第3ラウンドがスタートする。
まだ2日目が終わったばかり。それでも、日本勢初のメダル獲得が少しずつ現実味を帯びてきた。(埼玉県川越市/今岡涼太)