「東京五輪」男子代表に新たな辞退者 ガルシアらPGAツアーを優先
7月29日開幕の「東京五輪」男子ゴルフ代表に新たな辞退者が出た。スペインのセルヒオ・ガルシア、南アフリカのルイ・ウーストハイゼン、英国のティレル・ハットンが過密日程や新型コロナウイルス感染拡大の影響による渡航の問題を理由に各国代表から退いた。
2017年の「マスターズ」チャンピオンであるガルシアは五輪出場よりも9月の欧州選抜と米国選抜の対抗戦「ライダーカップ」の代表入りを目指す意思を明らかにした。「オリンピックは大好きだし、スペインの代表は名誉なことだが、現時点での優先事項はライダーカップ。オリンピックに出場するには大変な責任があるし、精神面で100%の負担が求められる」と、欧州選抜入りを目指すうえでツアーでの戦いを優先する。
同国は前週「全米オープン」で優勝した世界ランキング1位のジョン・ラームと前回の「リオデジャネイロ五輪」で5位に入ったラファ・カブレラベローが代表になった。
「全米オープン」で2位だったウーストハイゼンも五輪直後に行われるPGAツアーのシーズン終盤戦、フェデックスカップに備える考え。ガリック・ヒーゴとクリスティアン・ベゾイデンハウトが国旗を背負う。
世界ランキング11位、英国で最高位にいるハットンはトミー・フリートウッドに代表の座を渡した。「自国を代表するのを心待ちにしていたが、新型コロナ禍に関連した国際間の移動の問題が続いていること、差し迫ったシーズンの終盤で良いプレーをすることを考慮すると正しい決断だと考えている」。代表選手を応援しつつ2024年の「パリ五輪」の選抜入りに意欲を見せた。英国は他にポール・ケーシーが出場権をつかんだ。
男子代表は21日付の世界ランキングをもとにしたオリンピックランキングで60人の選手を決定。日本勢は松山英樹と星野陸也が代表となった一方で、これまでにアダム・スコット(オーストラリア)やダニー・リー(ニュージーランド)ら各国のトップ選手が欠場を表明している。
現段階で前回「リオデジャネイロ五輪」のメダリスト3人に出場権はなし。ダスティン・ジョンソンが辞退した米国が唯一、選考枠の上限である4人(ジャスティン・トーマス、コリン・モリカワ、ザンダー・シャウフェレ、ブライソン・デシャンボー)を、いずれも初の五輪代表として東京に送り込む。