2021年 ザ・メモリアルトーナメント

頭に残った「86」 長い一日を終えた金谷拓実が悔やむ理由

2021/06/05 10:50
金谷拓実は通算5オーバーで長い一日を終えた(Sam Greenwood/Getty Images)

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 2日目(4日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7543yd(パー72)

第1ラウンドの最後の組に入った金谷拓実は初日、雷雲接近による1度目の中断のためティオフ時刻が2時間遅れた。午後4時7分に1番から出たのも束の間、その10分後に2度目の中断。午後6時半の再開に備え、3打目を打とうとポジションについたところでまた上空は雨雲に覆われ、翌日に順延された。

1ホールも完了できないまま迎えた2日目、午前7時半の再開は濃霧で約20分遅延された。午後0時半に第1ラウンドを1バーディ、5ボギーの「76」で終了。その40分後には第2ラウンドを開始した。

ドタバタの末に予選通過に向け巻き返しを図った午後は、前半11番で下りの3mを沈めてバーディを先行。直後の12番(パー3)でティショットを池に入れて、ダブルボギーにした。カットラインに近づけそうで、近づけない。後半6番、グリーン右奥ラフからのロブショットに失敗してまた遠ざかった。

この日、2回目に記録した数字は「73」。ホールアウトは午後6時だった。1日で36ホールを回ったことへの体力的な問題はないという。それ以上に通算5オーバー、予選落ちが濃厚なスコアが悔しい。

事前練習からショット、パットの調子は良くなかった。原因のひとつが2週前のメジャーにある。「全米プロのコースが長く、風も強くて自分の限界以上のスイングをして乱れてしまった」。ピンを攻め、成功した選手には“ご褒美”があるコースは今週も同じ。「全米プロ(2日目)の『86』がすごく頭に残っていて。自分が思うよりもハザードを避けた。コースに対して消極的にプレーしてしまった」と悔やんだ。

週明け7日(月)に同じオハイオ州内で行われる「全米オープン」の予選会に出場する。「東京五輪」代表入りのためには通過が欠かせない状況といっていいが、今は「頭にはない」。もっと先を見据えてもいる。「この難しいコースでラウンドできたことが一番の経験かなと思う。またPGAツアーの試合に戻って来られたら、良い試合ができるよう頑張りたい」。次は笑えると信じたい。(オハイオ州ダブリン/桂川洋一)

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