2021年 全米プロゴルフ選手権

メジャー最長コース 松山英樹「天気予報を見ながら」攻略練る

2021/05/19 09:07
松山英樹は開幕2日前に金谷拓実と練習ラウンドを行った(撮影/田邉安啓)

◇メジャー第4戦◇全米プロゴルフ選手権 事前(18日)◇キアワアイランドゴルフリゾート・オーシャンコース (サウスカロライナ州)◇7876yd(パー72)

「7876yd」はメジャー大会史上最長の総距離だという。だがその数字は各ホールのティイングエリアに立つと、ずっと長くも、ずっと短くも感じられる。大西洋岸の砂浜に細長く連なる18ホールは実に10ホールが海に面し、強烈な風を浴びる。松山英樹は「風向き次第でスコアが大幅に変わる。どうアジャストしていくか」と警戒心をあらわにした。

このキアワアイランドで大会が行われたのは2012年。松山が「全米プロ」に出場したのは翌13年からで、プレーするのは今回が初めてになる。前週の「AT&Tバイロン・ネルソン」を終えた夜にサウスカロライナに入り、17日(月)にアウト、18日(火)にインコースをチェックした。

両日ともに東からの強烈な風が吹き、この日は10番から13番まで追い風、以降は最終18番まで向かい風になった。アゲンストになった238ydの14番(パー3)で選んだティショットのクラブは3Wと5W。一方「フォローのときに5Wで300ydを超えたりすることもある」というから厄介極まりない。「(風向きが)逆になる可能性もある。天気予報を見ながら攻め方を考えたい」と思案した。

実力を伸ばしてきた後輩にお手本を見せる(撮影/田邉安啓)

期待するスコアも想定が難しい。12年大会はロリー・マキロイ(北アイルランド)が通算13アンダーで優勝、2位は5アンダーだった。「13は出ないですね。無風でも出ない」というのが松山の見立て。「5アンダーだったら“1日1アンダーちょっと”と考えると、ハマった日に5アンダーくらい出ればと思いますけど。13アンダーは考えないですね。誰かのキャディは16アンダーくらいまで行くんじゃないかと言っていたが、ホントかなあと…」

「マスターズ」チャンピオンとして臨んだ前週は1カ月のオフから感覚を取り戻すのに必死になった。2日が経過し「ちょっと良くなってきているので期待できそうな反面、『なんでこんなショット、こんなパットを打っているんだろう』というのはある。そこが減ってくればもうちょっと自信を持ってティショットを打てるように変わってくる」と言った。

予選ラウンドは前年大会を制したコリン・モリカワ、「全米オープン」優勝のブライソン・デシャンボーと回る。直近のメジャー王者が同組になるのは大会の恒例。その名に恥じぬプレーで魅せたい。(サウスカロライナ州キアワアイランド/桂川洋一)

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