小平智は今週も好発進 グリーンで変えた“コト”と“モノ”
◇米国男子◇AT&Tバイロン・ネルソン 初日(13日)◇TPCクレイグランチ (テキサス州)◇7468yd(パー72)
悪天候に悩まされた前日までは、「すごく距離の長いコースだ」とひるむ気持ちもわずかにあった。一夜明けて、空は快晴。ショットにも普段通りの飛びが戻った小平智は「67」の5アンダー34位と、バーディ合戦を繰り広げた上位陣にしっかりついていった。
スタートホールのバーディを手始めに前半アウトで2アンダー。後半はティショットがわずかに乱れながら、ノーボギーでさらにスコアを伸ばしたのはパッティングがさえたから。ピンチの13番で3mのパーパットを沈め、3mを流し込んだ最終18番(パー5)で6つ目のバーディを決めた。
今季最高の11位で終えた前週「ウェルズファーゴ選手権」から、グリーン上でボールをセットする際、球に記されたラインをターゲットに対してあえて“合わせなく”した。「神経質になりすぎていると思い、アバウトな感じにした。(ボールの)線を合わせるとミスパットをしたかどうか分かるが、感覚の方が悪くなっていた」
さらに今週は愛用するピン型でも、ネック形状の違うパターを新たに投入。「オーダーで細かいところも注文してその通りのものが来て、使ってみようと思った。グリーンによってイメージも、先週とも速さや曲がり方も違う。替えて良かった」と納得の品になった。ストローク・ゲインド・パッティング(パットのスコア貢献度)は「+2.308」と全体で13位にいる。
同伴競技者と競うようにバーディを重ね、元世界ランキング1位のルーク・ドナルド(イングランド)は7アンダー、ブライス・ガーネットは4アンダー。「一緒に回っている人たちもリズムも良かったし、プレーも早かった。自分のリズムも良くなる。ついていければ」。これで満足する気はない。(テキサス州マッキニー/桂川洋一)