2021年 マスターズ

2日連続イーグルは“ラッキー” 松山英樹は好位置も「伸ばしたい気持ちあった」

2021/04/10 08:42
最終18番で2.5mのパーパットを決めてこぶしを握った(Kevin C. Cox/Getty Images)

◇メジャー第3戦◇マスターズ 2日目(9日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7475yd(パー72)

平均スコアは初日「74.523」から2日目「72.221」まで伸び、初日12人だったアンダーパーも2日目は40人。9ラウンド続けてオーガスタでオーバーパーをたたいていない松山英樹だが、1イーグル2バーディ、3ボギーの「71」というスコアは手放しでは喜べない。

「なかなか思うようなプレーができなかったけど、1つ伸ばして終われたのは良かった」としながらも、「昨日まで(ジャスティン)ローズ以外はスコアが伸びていなかったけど、きょうはみんなスコアが伸びていた。そういう中で伸ばしたいなという気持ちはあった」と悔しさもにじませた。

灰色の雲が上空を覆った2日目。コースコンディションも前日までとは微妙に違った。「見た目は変わらなかったけど、打っている球とかスピードという意味では、だいぶ遅くなった印象はありました」と松山もグリーンの違いに気が付いていた。「だけど、その違いはちょっと最後までなかなか合わせることができなかった」

序盤2番(パー5)はピン下2mのチャンスにつけたが、バーディパットはわずかに弱く、カップ手前で右に切れる。「ちょっと打ち急いだっていうのもあるけど、昨日までだったら入っているかなという、それくらいのミス」。だが、そのわずかな差が1打という数字になって現れた。

13番でイーグルを奪ってパトロンに応える松山英樹(Jared C. Tilton/Getty Images)

9番で左から5mを沈めてバーディを奪ったが、12番を終えて1オーバー。だが、13番(パー5)で「ラッキー」が訪れる。2打目をグリーン奥に外したが、14ヤードをパターで転がし、ピンに当ててイーグルとした。前日の8番(パー5)に続く今週2回目のイーグル。「ちょっとスピードが強かったので入るとは思っていなかったけど、入ってくれて良かったです」と右手を上げてパトロンたちの拍手に応えた。

ショットでは幾度か手を放す場面があったものの、「何も変わっていない」と大きなブレはなく安定感を維持している。15番(パー5)も、2オンからタップインバーディ。16番は3パットとしたものの、18番は段の上から90度近く曲がるファーストパットを2.5mに寄せて、きっちりと2パットで締めくくり拳を握った。

首位と3打差6位で迎える週末。昨年11月の前回大会も同じく6位から第3ラウンドをスタートしたが、バーディ合戦に取り残された苦い記憶は薄れていない。「良いプレーができれば、チャンスはある」というムービングデー。5カ月前と同じ轍(わだち)を踏むわけにはいかない。

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