米国男子ツアー

ゴルフきょうは何の日<4月10日>

2021/04/10 07:45

2011年 松山英樹が「マスターズ」の表彰台へ 日本人初ローアマ獲得

19歳の松山英樹(Andrew Redington/Getty Images)

10年前、「マスターズ」(オーガスタナショナルGC)の表彰台に松山英樹は立っていた。全米アマや全英アマなど6人のアマチュアが出場したなか、初出場の19歳はただひとり決勝ラウンドに駒を進め、1アンダー27位で日本人初のローアマチュアを獲得した。

「このような困難の状況で、マスターズに出場することが許されるのか、この場にいても心の中が揺れているのが正直なところです」開幕の約1カ月前に起きた東日本大震災について、大会前に吐露した松山。当時在学していた東北福祉大も被災し、さらに大会前日に強い余震が再び東北地方を襲っていた。

「自分はアマチュアなので勇気を与えることは難しいかもしれないけど、一生懸命頑張っている姿を見せられればいいと思います」という思いを胸にティオフ。初日、2日目を「72」、「73」でプレーして予選を通過させ、大会3日目では後半16番のパー3であわやホールインワンのスーパーショットを披露するなど「68」をマークして躍進した。そして最終日のこの日、4バーディ、6ボギーの「74」でホールアウトした。

奮闘する姿を会場で目の当たりにしたパトロンたちの胸も熱くした。大会を制したシャール・シュワルツェル(南アフリカ)と前年覇者のフィル・ミケルソンと並んで出席した表彰式で、松山が紹介されるとスタンディングオベーションで万雷の拍手が送られた。

シルバーカップを手にした松山は「重さはなかったけど、その重さではない方の“重さ”を感じました。持てたことが幸せでした」と話した。