2021年 マスターズ

狙い通り!?の父親直撃弾 マキロイ初日「76」は自己ワースト

2021/04/09 12:30
マキロイは「76」で、60位と出遅れた(提供:Augusta National Golf Club)

キャリアグランドスラムを目指すロリー・マキロイ(北アイルランド)は2バーディ、6ボギーでマスターズ初日の自己ワースト「76」をたたき、60位と出遅れた。前回11月の大会初日も「75」で77位スタート(最終成績は5位)と、記録がかかったビッグイベントの序盤で苦戦している。

前半5番から3連続ボギー。5番は4m、6番は3mのパーパットを外すなど波に乗れず、1打目を左の木に当てた7番では、目の前の木を避けてグリーンを狙った2打目がグリーンサイドで観戦していた父親の足を直撃した。

「狙いを定めたときに父だと分かった。たぶん打つ30秒前」とマキロイ。「あれは完璧なショットで真っすぐ。でも、彼は大丈夫だったと思う。足を引きずることもなく、素早く立ち去ったので」。お詫びに自身のサイン入りグローブなどを贈るのが通例だが、「何年もめちゃくちゃいろんな物にサインしているから、それは大丈夫だろう。氷で冷やさないといけないみたいだから、氷袋にでもサインしてあげようかな」とジョークを交えて振り返った。

7番ホールのこのショットが父親の足を直撃した(Kevin C. Cox/Getty Images)

今年3月に新しいスイングコーチとして、ブルックス・ケプカらを指導する英国のピート・コーウェン氏と組んだばかり。昨年11月とは全く違う、グリーンが硬く、難度も上がっているオーガスタとあって、「レンジで平らなライから打っているときは完璧で、毎回できるが、ゴルフコースに出て異なるライ、異なるショット、異なる風にさらされると、そこがリトマス試験紙のようになってしまい、まだ100%とは言えない」という。

マスターズの初日の60台で回ったのはキャリアで2回のみ。「メジャーであろうとなかろうと、ゴルフトーナメントであることに変わらないし、自分のできる範囲で最高のプレーをしようとするだけ」とマキロイ。大会3日前の火曜日、「これは旅の始まりに過ぎない」と言った。ジーン・サラゼン、ベン・ホーガン、ゲーリー・プレーヤージャック・ニクラスタイガー・ウッズが達成しているキャリアグランドスラムの仲間入りへ、今大会が7度目の挑戦。マキロイの旅は続く。

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