松山英樹のオーガスタナショナルGCコースガイド/5番(パー4、495yd)
ゴルフの祭典「マスターズ」は4月8日(木)に開幕する。今年で10回目の出場となる松山英樹が会場のオーガスタナショナルGCの全ホールを解説。クラブハウスからもっとも離れた場所にたたずむ5番は2019年の改造でモンスターホールに変貌した。
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コース内でもっとも西側、ひっそりとたたずむパー4は2020年大会で最難関ホールになった。4日間の平均スコアは「4.2715」、バーディは12個しか生まれなかった。
左サイドに構える2つのフェアウェイバンカーが深い。「言うまでもなく、ココに入れると“ソッコー”でレイアップになる。19年の改修でバンカーもそれぞれ後ろに下がっていて、越えるのには315ydのキャリーが必要。僕の1Wショットがちょうど入るくらい」
20年大会の松山は「どうしても入れたくないと思って」、第1打を3Wでバンカーの手前に刻む攻略ルートを選んだ。
フェアウェイに置けたとしても、2打目で気が抜けるはずがない。「グリーンのセンターから手前15ydのエリアにピンが立つことが毎年ほぼない」。つまり、それだけ長い。同年の最終日はとても“セカンドショット”とは思えない距離が残った。「1打目を3Wで刻み、フェアウェイからグリーンのフロントエッジまで209yd。ピンは奥目でエッジから37yd。つまりピンまで246ydの2打目」。グリーンの横幅は、そのカップが切られた奥のエリアは15ydほどしかない…。
だからこそ、ティショットについては「バンカーを避けてセカンドで距離を残すとそれだけタフになる。それならば、風向きと相談しながらバンカーに入るリスクを背負って、1Wで距離を出す方がいいのか…」と松山も思案しているところ。
グリーンは右側のやや奥が高く、左サイドに下っていく。センターからのパットは奥に打つと速く、左へ。どこから打つにしても右からの下り傾斜を計算する必要がある。