2009年 全英オープン

遼とタイガー、興奮と困惑のペアリング

2009/07/14 08:35
テレビインタビューに答える石川遼、タイガーとの同組にはちょっぴり緊張気味?

早くも夢が現実のものとなった。石川遼がゴルフを真剣に始めるきっかけとなり、世界で一番憧れている人だというタイガー・ウッズと、初出場の「全英オープン」で予選2日間を同組で回ることとなった。さらに、もう一人はリー・ウェストウッド(イギリス)。04年の「全英オープン」で4位に入った強豪だ。

「本当に夢のようです」。前日までは決勝ラウンドでタイガーと回ろうとキャディと誓い合っていたが、初日からいきなりのペアリングに驚きを隠せない。「これで満足しちゃいけないけど、満足しそうな自分がいる。相当大きな夢だったんだなと思います」。過去の大会でも06年に片山晋呉、02年には丸山茂樹がタイガーと予選ラウンドをともに回っているが、これまでの実績を考えると、異例の抜擢といえるだろう。

「それまで怪我のないようにして、当日はスタート時間に間に合うようにして、無事スタートしたい。スタートしたら、広い意味ですけど同じプロゴルファーとしてゼロからのスタートなので、切り替えて行きたいです」。世界ナンバーワンプレーヤーで一番の注目を集めるタイガーと同組に入る石川は、「自分の道を行くしかない」と覚悟を決めた。

世界のゴルフ市場の中で日本の占める位置、日本から来る多くのメディア、さらに大会をサポートする多くの日本企業の影響など、石川とタイガーのペアリングの裏にはビジネス的な要素が潜んでいることは否めない。練習を終えて会場を去る石川も、「タイガーにとっては、誰だって感じだろうな」とポツリとつぶやいたが、もはや賽は投げられた。「ほとんど圧倒されると思うけど、キャディと力を合わせてパープレイを目指したい」という石川の奮闘に期待したい。

2009年 全英オープン