石川遼が「全英」へ向け渡欧、全ホール攻めのプレーで挑む!
今月16日(木)にスコットランドのターンベリーで開幕する海外男子メジャー「全英オープン」に出場する石川遼が、8日(水)に成田空港から渡欧した。石川は先月末に開催された国内ツアー「ミズノオープンよみうりクラシック」で勝利を飾り、今大会の出場権を獲得。「マスターズ」に続く自身2度目の海外メジャーに向け、興奮と意気込みを語った。
「(ミズノオープンで)優勝してから今日まであっという間だったけど、充実した練習ができました。調子はすごく良い状態です」と、晴れやかな表情で会見に臨んだ石川。「ティショットの落としどころは狭いし、300ヤード前後のところに新設したバンカーもあるみたいですね。やっぱりドライバーがカギになると思います」と、先週からドライバーの練習を重点的に積んできた。さらに、前週の日曜日にはジャンボ尾崎邸を訪問。「アプローチを中心に600球、アイアンで200球くらい。ぜんぶバンカーから打って、ボールをクリーンに捕える練習をしました」と、短期間でできる限りの準備を整えた。尾崎は、1994年に出場した「全英オープン」でターンベリーをプレー。リンクスの中でも比較的アメリカのコースに近い雰囲気だったという経験談を踏まえ、「ジャンボさんから、“全英のコースの中でも遼が一番回りやすいコースでは”と言われた」という。「その言葉を信じて頑張りたいですね」。尊敬する師匠からの言葉にも勇気付けられた。
「ゴルフが生まれた地でプレーできることに興奮します」と早くも高揚しながらも、自らが掲げる目標を静かに口にする。「攻めと守りの切り替えの判断がすごく問われると思うけど、僕は元から優柔不断なタイプ。迷ったらミスをしてしまうので、それなら全部攻めて行きたい。日本と同じ、1ラウンドで4バーディは変わりません。どんなに難しいコースでも、不可能ではないと思います」。この日、左右が非対称の“アシンメトリーカット”で登場した石川だが、髪型は変わっても、日本と同じ攻めのプレースタイルを貫く気持ちは変わらない。
「予選ラウンドの2日間だけでも良い経験になると思うけど、まずは予選突破して4日間をプレーして、上位フィニッシュできるように全力を尽くしたい」。石川は到着翌日の9日からターンベリーで練習ラウンドをこなし、同週にゴルフの聖地・セントアンドリュースでもプレーする予定。入念な準備により時差や気温の低さ、芝質などに体を馴染ませ、万全の状態で初の「全英」に挑む。