キャディが新型コロナ陽性 ウォレスは“代役”活躍で首位スタート
◇米国男子◇ザ・RSMクラシック 初日(19日)◇シーアイランド・リゾート シーサイドコース(ジョージア州)◇7005yd(シーサイドコース/パー70)、7060yd(プランテーションコース/パー72)
新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査で、帯同キャディが陽性と診断されたマット・ウォレス(イングランド)は試合前に急きょ代役を立てた。バッグ預けたのはコースをよく知る地元のメンバー。シーサイドコースで迎えた初日6アンダーの首位発進に一躍買った。
今大会は事前の検査でビル・ハースら選手3人も欠場を強いられた。ウォレス自身は陰性ながら、前週のメジャー「マスターズ」でもコンビを組んだ相棒キャディのデーブ・マクネイリーが突然の“キャンセル”を強いられ、「日曜日も彼と一緒だったから僕も陽性になると思った。彼がどこで感染したのか分からない。症状が出ていなくてよかったが…」と動揺した。
当地のレッスンプロの伝手をたどり、今回キャディを務めてくれたのは会場のシーアイランド・リゾートのメンバーで、クラブフィッティングなどを手掛けるジェフリー・キャモンさん。ウォレスは今大会初出場。予選ラウンドでは異なる2コースを回るとあって、十分でない知識を補うにはもってこいだった。
「僕は何をして、何を伝えればいい?」という、出会って最初の質問にウォレスは「特別なことは何もいらない。僕が聞くことについての事実と、きみの考えを答えてくれ」とお願い。風の読みなどのプレー中のやり取りは「左からかな?」「そうだね」といったぐあいに、至ってシンプルに行った。
ここ最近グリーン上で苦しんでいた30歳は、今大会前に同リゾート内のパフォーマンスセンターでパッティングのデータを計測し、英国にいるコーチに送ったり、パターを3種類テストしたりするなど試行錯誤を重ねていた。さらにこの代役キャディのライン読みも大きな助けに。ラウンド途中で「もう読む必要はないよ。きみの言うことは100%正しい」と全幅の信頼を置けた。