2020年 全米オープン

“8度目の正直” 今平周吾がメジャーで初の予選通過

2020/09/19 12:25
今平周吾は金谷拓実と2日間プレーした(Gregory Shamus/Getty Images)

◇メジャー第1戦◇全米オープン 2日目(18日)◇ウィングドフットGC(ニューヨーク州)◇7477yd(パー70)

今平周吾がメジャーに初めて出場したのは2016年の「全英オープン」。あれから4年、8回目の挑戦でついに予選の壁を乗り越えた。1オーバー33位タイから2バーディ、6ボギーの「74」。午前中から吹いた強風のコンディションを耐え抜き、5オーバー33位タイで初の決勝ラウンド進出を果たした。

スタートホールのバーディで気が緩むはずもなかった。1番で幸先よく5mを沈めた今平も、2日目になって牙をむいたコースに屈しそうになった。2番からの2連続ボギーを含めアウトで4ボギー。「きのうと一緒で耐えながらのラウンド。コース(コンディション)自体はそこまで変わらないけれど、きのうよりも風が強くて、ピンポジションも奥が多く難しかった」と乱れかけた。

意地を見せたのは難関の最終18番。バックナインに入り、ティショットをいずれも右ラフに入れた12番(パー5)、16番でさらにボギーを重ねて迎えたフィニッシングホールで、残り180ydからアイアンでチャンスを作った。6mの大きなフックラインに勢いよくボールを乗せてバーディ締め。笑みを浮かべてホールアウトした。

日本ツアーの賞金王となって迎えた昨季は4大会すべてのメジャーで予選落ちした、世界で唯一の選手になった。「自分は世界からそう見られている。日本ツアーにとっても良くないことをしてしまった」と恥じた。「日本では気持ち良く、自信を持ってできているゴルフが、海外に行くと周りを気にしてやっているところがある」という課題を自覚し、マネーキングのタイトルを守って迎えた今年ようやく面目を保てた。

「午前中はまだ穏やかだった。これから回る選手は厳しいセッティングになる」。タフな残り36ホールへ、ここで安堵するわけにはいかない。

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