初の年間王者狙うジョンソン 米本土初の30アンダー「やってみたかった」
◇米国男子プレーオフ第1戦◇ザ・ノーザントラスト 最終日(23日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇7308yd(パー71)
サンデーバックナインに入った頃には、もう誰も勝利を疑わなかった。前日までに2位ハリス・イングリッシュにつけた5打のリードを引っ提げ、前半アウトで1イーグル4バーディ。2日目にあと一歩が届かなかった50台はまたお預けになったが、「63」でフィニッシュ。ダスティン・ジョンソンは後続に11打差をつける圧勝で今季2勝目を飾った。
通算30アンダーは2003年「セントリートーナメントofチャンピオンズ」でアーニー・エルス(南アフリカ)がマークした31アンダーに次ぐ歴代2位。72ホール「254」ストロークも17年「ソニーオープン」でジャスティン・トーマスが記録した「253」に1打に迫るツアー2番目の記録になった。
記録については「知らなかった」というジョンソンは、「自分の調子が良いのは分かっていたし、みんなロースコアが出ると思った。だから30アンダーを目標にした。最後のホールで30に届く良いパットを決められた。4ラウンドで30アンダーは出したことがなかったから、やってみたかった」。2週前の「全米プロ」では単独首位で臨んだ最終日、逆転負けを喫したが、「メジャーの最終日に68で回れば普通は勝てるもの」と優勝したコリン・モリカワをたたえ、ポジティブな気持ちになったという。
世界ランキングで1年3カ月ぶりに1位に返り咲いた。今年はここまで5人がトップに立つ“乱世”。ジョンソンはキャリアで延べ91週となり、米国勢で上回るのはタイガー・ウッズ(683週)しかいない。「誇らしげに思う。ナンバーワンの座に長く居続けることが次の目標だ」
その前に達成したいことがある。今週で30人が出場権を得るシーズン最終戦「ツアー選手権」への12年連続進出を決めた。現在継続中の選手で2番目に長い、7年連続を目指す松山英樹、パトリック・リードを引き離してトップ。長らく実力を誇示している。狙うはフェデックスカップ。「これまで何回かチャンスがあったけれど、獲れていない。キャリアを終えたときに履歴書に入れておきたい」と年間王者に強い意欲を口にした。