2020年 ザ・ノーザントラスト

「人生のコーチ」からクビ通告 バッバ・ワトソン今度は呼吸法にご執心

2020/08/21 13:10
バッバ・ワトソンと言えばピンクドライバー(Maddie Meyer/Getty Images)

◇米国男子プレーオフ第1戦◇ザ・ノーザントラスト 初日(20日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇7308yd(パー71)

ド派手なピンクシャフトの1Wと独特なスイングから変幻自在の球筋を繰り出す個性派レフティ、バッバ・ワトソン。かねて特定のコーチに師事しないことで知られているが、3週前の「WGCフェデックス セントジュード招待」でブルックス・ケプカのコーチであるクロード・ハーモンIII氏とともにパッティング練習を行う様子が話題となった。

ただ、長続きはしなかった。ワトソンは「人生のコーチ」と呼んだ相手との別離について、「彼は僕をクビにしたよ。『一緒に仕事はできない』と言われた。もちろん、クロードは良き友人だよ。不調の要因は精神的なものだと思っていたし、長期的な契約というわけではなかった。彼もやはり『精神的なものだから』と言っていたからね」と説明した。

今大会の開幕を目前に控えた17日(月)からは、Zoomを使って呼吸法の専門家に指導を仰いでいるという。「指に計測器をつけて、お腹にベルトを巻いて、呼吸と心拍数をリラックスした状態に保つトレーニングをしている。コース外では安定しているのに、コースでは速くなりすぎることがある。気に入らないショットやパットを打ったとき、正しい方法で呼吸すれば、心を落ち着かせて不安を和らげることができるのは世界中で証明されているんだ」と狙いを語る。

この日は7バーディ、1ボギーの「65」をマークし、首位と1打差の6アンダー5位発進。呼吸法とともに、かつて長く愛用していたピンのB60パターに替えたこともビッグスコアを後押しした。「ピンのスタッフに助けを求めて、元に戻してみた。子どもの頃に初めて使ったパターだ。なぜか僕のストロークにはB60の方が合っている。昔からの友人のような感覚で、自信を持って打てた」とうなずいた。

ツアー再開後、前週「ウィンダム選手権」を除いて全試合に出場してきたが、再開後のトップ10入りは6月の「チャールズ・シュワブチャンレジ」のみ。ポイントランキング66位と次戦進出へ油断ならない位置だけに、大きく息を吐き、心を整えて優勝争いに踏みとどまる。

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