2020年 WGCフェデックス セントジュード招待

世界1位ラーム「自分が最高、それを証明するしかない」

2020/07/29 11:36
初の世界一で臨戦するジョン・ラーム※写真は2020年「ザ・メモリアルトーナメント」(Sam Greenwood/Getty Images)

◇世界選手権シリーズ◇WGCフェデックス セントジュード招待 事前(28日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7277yd(パー70)

ジョン・ラーム(スペイン)は新たな世界ランキング1位としての初陣に胸を張りつつ、地に足を付ける。「目標を達成できたのは嬉しい。ただこの位置をキープしようと思えばこれまで以上の調子でプレーしなくてはならない。今の時代、誰が世界で一番かを決めるのは難しい」

「友人のフィル・ミケルソンは5度のメジャー王者になったけど1位にはなれなかった。ただその時期はタイガーが(1位に)いたんだ」。タイガー・ウッズが合計683週間トップに君臨した時代とは違う。ここ数年ロリー・マキロイ(北アイルランド)、ジャスティン・トーマスダスティン・ジョンソンブルックス・ケプカが1位を経験している。

マキロイと入れ替わり世界の頂点に立ったのは2週間前。「ツアーでも最高のフィールド」という「ザ・メモリアルトーナメント」で4季連続勝利となる4勝目を飾り、プロ転向5年目で母国の英雄セベ・バロステロス以来、スペイン勢2人目のトップに上り詰めた。米国内だけでなく2019年に欧州ツアーの年間王者に輝くなどキャリアは順風満帆だ。ただ“長期政権”を築く難度は理解している。

「マキロイの昨年のプレーは本当に素晴らしかった。ブルックスは今年大変な時期を過ごしているけど、ここ数年で4つもメジャーを獲っている」

ライバルの強さを素直に認める裏に強い決意がある。漠然と思い描いた世界1位の目標を明確化したのがツアー中断中。「それまでは毎週同じくらい頑張ろうとして、その1週間を重要視していなかった。自分で自分のことを馬鹿にしているように感じたんだ。初めて世界ナンバーワンになると決めた瞬間だった」。ノートに記して周囲に公言し、達成した。

「この選手が世界最高だと言うことは難しいけど、自分が最高の選手だと思わないことは愚かなことだ」。夏場は世界選手権シリーズ、メジャー「全米プロゴルフ選手権」(カリフォルニア州TPCハーディングパーク)、プレーオフシリーズ、「全米オープン」(ニューヨーク州ウイングドフットGC)とビッグトーナメントが続く。

「ここまで来る選手はみんな自分が最高だと思っているし、それを証明するしかないと思っている」と力強く言った。

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