遼、自力での「全米オープン」出場は叶わず…
「マスターズ」「全米プロ」と、推薦によるメジャー出場は決めたが、自力でのメジャー大会出場を目指す為、石川遼は昨年に引き続いて「全米オープン」の地区最終予選会に出場した。会場は茨城県にある龍ヶ崎CC。あいにく事前に練習ラウンドをすることは出来ず、ぶっつけ本番で36ホールの長丁場に挑むこととなった。
出だしの1番で、ティショットを右の林に入れた石川は、第2打でグリーン手前のラフまで運ぶが、そこからロブショットをミスしてグリーンに届かず、1mに寄せてのボギースタート。その後も、時折ドライバーが左右にブレ、アイアンでリカバリーをするものの、パットを決めきれないという流れが続く。結局第1ラウンドは、3バーディ5ボギーの「74」と苦しい立ち上がりとなってしまう。
30分程のインターバルを挟んですぐに開始された第2ラウンド。2番パー5でボギーを叩いた石川だが、4番でバーディを取り返し、9番、10番と連続バーディ。イーブンパーまでスコアを戻し、予選通過に望みをつないだ。しかし、迎えた13番パー5でティショットを右に曲げ、2打目で前方の木を避けつつスライスでフェアウェイを狙ったが、曲がりきらずにラフで止まる。3打目でもグリーンに乗せられず、4オン2パットのボギー。第1ラウンドに続いて、同じ13番をボギーとしてしまった。
「本当にあのホールは厳しいホール。心理的に試されている感じがした」という石川。その後は2つのバーディを取り返したが、第2ラウンドは「70」で回って、2ラウンド合計で通算イーブンパー。予選通過の5アンダーには遠く及ばず、18位タイで自力でのメジャー大会出場権を掴むことは出来なかった。
ドライバーの曲がりは許容範囲内というものの、パッティングでは「体全体の重心が上にあって、下半身のどっしり感が無かった」という石川。「ゴルフの全体的なレベルは、まだまだ出場選手中で一番下。でも、調子が良い分、こういう中でどれだけやれるか自分に期待をしていた」と振り返ったが、練習での好調さを本番で発揮することは出来なかった。
「調子は良い」という言葉を繰り返す石川。この日の短期決戦でそれを結果につなげることは出来なかったが、3週間の休みを挟んで再開される今週の男子ツアーで、その言葉を証明する。