「言い訳」するガルシアに厳しい英米メディア
「全英オープン」で初メジャータイトルを惜しくも逃したセルヒオ・ガルシア(スペイン)。タイガー、ミケルソン、ビジェイらの強豪が早々と優勝戦線から姿を消していただけに、メジャー制覇への期待が高まっていた。
試合後のガルシアはさすがに落胆していた。しかし、ガルシアが発した言葉に対して、英米のメディアは容赦なく非難した。
ラウンド後、ガルシアは自分のプレー以外のところに敗因を探った。プレーオフ前の最終18番、2打目地点で前の組が終わるのに15分も待たされたことに対して苛立ちを露にした。「初めてのことではないから、わからないけど、俺の敵は出場選手だけではないような気がした」とガルシアは振り返った。
その他のガルシア語録は次の通りだ。
「最初はたしかに緊張していたし、それは想定内。全英オープンでリードして優勝が目前まできていて緊張していなかったら、そいつは死んでるも同然だよ」
(プレーオフ2ホール目、パー3のティショットがピンに当たったショットについて)
「面白いのは、他の選手はピンに当てて30cmで止まるのに、俺のは直撃して6メートルまで転がる」
「毎回、優勝のチャンスが訪れると、ミスが許されない状況に立たされているような気がする。ミスショットをすると、運に恵まれない」
「この負けは辛い。なぜなら何も過ちを犯したとは思っていないから…」
言い訳ばかりを連呼するガルシアに対し、さすがに痺れを切らせた英米のメディアは、彼を痛烈に批判した。
「試合後、彼は自分だけが運に見放されたかのように振舞った。…ゴルフは『不運』の連続。思わぬ方向にボールが跳ねたり、カップに嫌われるスポーツだ。27歳でガルシアはメジャー通算36戦0勝、トップ5は8回。うち6回はタイガー・ウッズが勝者だということも不運だと思うべきだ。ただ今回、ウッズは視界にいなかった。ペアリングされた選手は6年間も優勝していない40歳のスティーブ・ストリッカーという放浪人だった。それは非常にラッキーだったと思うべきだ」(米、ESPN.com)
「『何も過ちを犯したとは思っていない』?でも、全英オープン最終日で6打差もつけていた選手に優勝されたのであれば、君は正しいことをしていなかったのは明らかだ」(米、FOXSports.com)
「カーヌスティの歴史や過去の呪いについて語られているが、今年の全英はガルシアが勝てた試合という事実だけが残るべきだ。…とはいっても、ガルシアは才能溢れる選手でコース上で何でもできてしまう選手だ-本当に意味のある試合を勝つこと意外は」(英、THE INDEPENDENT)
19歳の時に「全米プロ選手権」でタイガー・ウッズと激闘を演じてから早8年が経つ。この苦い経験をバネに奮起するのか、それともこのまま「メジャータイトルのない最強プレーヤー」として消えてしまうのか…。来月の「全米プロ選手権」でもガルシアに注目だ。