米国男子ツアー

メジャー最終戦を制したタイガー・ウッズの喜びの声(第1部)

2007/08/13 07:39

「全米プロゴルフ選手権」で優勝を飾り、メジャー無冠となるシーズンを免れたタイガー・ウッズ。大会2連覇と通算4勝目、そしてメジャー通算13勝目を達成したタイガーは、会見で喜びを語った。

司会
「タイガー、2度目の大会2連覇、おめでとうございます。」

タイガー・ウッズ
「ありがとうございます。今日は、8ホールを終えて2アンダーペースでしたから、スタートは良かったですね。試合の流れは自分が握っていると感じていましたし、オースティンやエルスが追い上げてきましたが、バック9をアンダーパーで回れば逃げ切れるとは思っていました。しかし、実際にバックナインでは予想外の展開となりましたね。14番では3パットでボギーというミスがありました。あのホールで、オースティンとエルスに絶好のチャンスを与えてしまいましたからね。ミスをしたのは自分ですから、そこから自力で這い上がらなくてはいけません。自分のミスは自分で責任を取れと言い聞かせながら、15番のティグラウンドに向かいました。何が何でもフェアウェイにボールを運んでピンそばにつけ、バーディを取らなければいけないと必死の思いでしたね。15番でバーディパットを決めた時は、これでまた自分に流れが戻ってきた、この後イーブンパーで回れば勝てると思いました。」

司会
「最終ラウンドは第3ラウンドと同じく69でした。今日のバーディとボギーを振り返ってください。」

タイガー・ウッズ
「2番では、ティショットが左のラフに捕まりました。2打目は、フェアウェイを突き抜けてセミラフで止まり、3打目は63度のサンドウェッジでグリーンの奥。そこから2パットのボギーでした。4番は4番アイアンでのティショット、2打目はピッチングウェッジ、ピンまで3メートルにつけてバーディ。7番は、4番アイアンでのティショット、2打目は8番アイアン。ピン奥2メートル半につけてバーディでした。8番パー3のティショットは2番アイアン。グリーンの真ん中に止まって、その後7メートル半のスライスラインを決めました。9番では、4番アイアンでのティショットを左のラフに入れました。8番アイアンでグリーンに乗せようと思ったのですが届きませんでした。セミラフからの3打目は、ピンまで4メートル半に寄せて、その後のパットが入りませんでした。14番のパー3は、6番アイアンでティショットを打って、ピンハイ10メートルにつけましたが、バーディパットはカップを1メートル半オーバーして、返しのパーパットを外しました。15番は、4番アイアンでのティショット。2打目は7番アイアンでした。ピン4メートルにつけて、その後のパットを沈めてバーディです。」
司会
「それでは、質問に移ります。」

記者
「父親になって初めてのメジャー優勝というのは、どんな気分ですか?そして、もう一つ、あなたは最終日に必ず赤いシャツを着ますが、今日、娘のサムちゃんの服を選んだのは誰なのでしょう?」

タイガー・ウッズ
「今日、エリンとサムがコースにいた事は、本当にうれしかったですね。初めて味わう感動です。自分の家族がいるというのは、それだけでも特別な気持ちになれますね。以前は、私の両親と優勝を分かち合いましたが、今はエリンと私達の娘という、自分の家族が出来ました。そういうこともあってか、今回の優勝は他のメジャー優勝と比べても特別ですね。去年の“全英オープン”は例外ですが、エリンとサムの前で優勝できた事は本当にうれしいです。」

記者
「あと、服の色ですが・・」

タイガー・ウッズ
「そうでしたね、優勝が決まった後、とにかく二人に会いたくて挨拶だけして、直ぐにアテストテントに戻ったので、着ている服には気がつきませんでした。」

記者
「今シーズンはここまでメジャー優勝が無く、最後のチャンスで目標を達成できたわけですが、この優勝は来シーズンに向けてどのような意味を持ちますか?」

タイガー・ウッズ
「終わってみればいい1年になりそうですね。それに、1年を通してずっといい調子を保てたと思います。最初の2つのメジャーは、いい所まで行ったものの優勝はできませんでした。一度はトップに立ったものの、肝心の最終日に力を出し切れませんでした。いずれにしても、メジャーで1勝でもできた年は良い年だといえますね。」

記者
「今日は、この大会を見ている誰もが、あなたがそのまま簡単に逃げ切って優勝すると思っていました。しかし、実際はちょっと違った展開になりましたよね。以前アーニー・エルスが、こういった場面では、不安を持つもう一人の自分との戦いになるといいましたが、あなたの場合はどうだったのでしょう?これまでは、100%の確率で逃げ切りましたが、今日の終盤、ミスが出た辺りでは、感じるプレッシャーも増したのでしょうか?」

タイガー・ウッズ
「今日は、オースティンとエルスが追い上げてきましたが、それでも自分にはリードがあるんだと、比較的冷静でした。自分がイーブンパーのプレーを続ければ、二人はバーディを取りにいかなくてはいけない。もしも相手がバーディを取ったら、自分もバーディを取ればリードは変わらない、と考えていました。14番でボギーを叩いた時は、次のホールではボールを狙った所に必ず運ばなくてはならない、何が何でもバーディを取るんだと必死でしたが、それでも自分にリードがあるんだから、立場は有利だと感じていました。ただ、16番と18番はバーディを計算できません。とにかく、1打1打完璧に近いショットを打ってフェアウェイをキープ。そして、グリーンに乗せれば大丈夫だと自分に言い聞かせました。14番では3パットもありましたが、今日はパッティングの調子はとても良かったんです。上り4ホールでは2つバーディを取れるホールがありましたが、そのうち一つはものにしました。」 (第2部に続く)