2020年 ザ・ホンダクラシック

石川遼 米ツアー2連戦完敗で「東京オリンピック」代表も遠のく

2020/02/29 12:30
石川遼は2年4カ月ぶりの北米でのPGAツアーで予選落ちした

◇米国男子◇ザ・ホンダクラシック 2日目(28日)◇PGAナショナル・チャンピオンコース(フロリダ州)◇パー70(7125yd)

完敗だった。初日に6オーバー132位と出遅れた石川遼は2バーディ、2ボギー2ダブルボギー1トリプルボギーの「77」とさらにスコアを落とし、通算13オーバーで予選落ちした。前週の「WGCメキシコ選手権」に続いて低迷。3シーズンぶりにスポット参戦した北米でのPGAツアーで、「東京オリンピック」代表入りへの道はさらに険しくなった。

強風がやまないコンディションで、石川は前半に痛手を負った。4番で第2打をグリーン手前のバンカーに落とし“目玉”にしてボギーを先行させると、続く5番(パー3)で第1打を池に入れた。4Iでのショットは「狙ったところの10ydくらい左に行っている」というミス。ダブルボギーで予選カットラインをさらに見上げることになった。

「本当にまだまだということしかない。レベル的に全然、まだまだだと。毎ホールそれを感じながらのプレーでした」。フェアウェイキープ率は2日続けて42.86%と精彩を欠き、パーオン率は2日で38.39%に沈んだ。昨季日本ツアーで3勝を挙げて乗り込んできたが、世界最高レベルのツアーを戦う選手たちとのショット技術の差を痛感してやまない。

「きのうバンカーショットが全然ダメだったのが、きょうは(うまく)打てるようになった。アプローチ、パッティングはアジャストできた。でもドライバー、アイアンショットはそうはいかないところが自分にはある。悪くないショットもあったけれど、自分で体を使えている感じではない」

次戦は国内ツアーとなる見通し

再び遠のいた「東京オリンピック」代表の座。メキシコで出場72人68位に沈み、今大会の予選落ちにより、2試合で世界ランキングポイントを獲得できなかった。6月に決まる日本男子の枠は2枠が濃厚。現在ランキング3番手の石川は、2番手の今平周吾と大きな開きがあり、差を詰めるためにはポイントの大きな米ツアーでの活躍が欠かせなかった。

完膚なきまでに打ちのめされたからこそ、真っ新な気持ちもある。日本に帰国し、4月の国内ツアー第2戦「東建ホームメイトカップ」から戦いを再開させる見込み。「この2試合を経験して、これからシーズンを戦うのはぜんぜん違う。長期的に何が自分に必要か考えたい。足りないことだらけ。1年かけてやっていかないといけないことがある」。貴重な出場のチャンスを与えてくれた主催者に感謝してコースを去った。(フロリダ州パームビーチガーデンズ/桂川洋一)

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