ホールインワンでコース記録 ラーム「もうラッキーはない」
2020/02/23 12:04
◇世界選手権シリーズ◇WGCメキシコ選手権 3日目(22日)◇チャプルテペクGC (メキシコ)◇7355yd(パー71)
「タップイン、タップイン、タップイン、3mを決めてバーディ…。きょうはきっと特別な日になるぞ」。充実の内容で開始4ホールをすべてバーディとしたジョン・ラーム(スペイン)の予感は的中した。ホールインワンを含む「61」(1イーグル9バーディ、1ボギー)は大会およびコース記録。一気に通算11アンダーまでスコアを伸ばし、22位から4位タイに浮上した。
圧巻のバーディラッシュの締めくくりは、終盤17番(パー3/158yd)で見せたエース。ティショットはピン手前1ydでワンバウンドし、カップに飛び込んだ。興奮のあまり握っていたAWを宙に舞わせてバンザイ。
18番でイーグルを奪えば夢の50台達成だったが、「さすがに頭になかったよ。18番はすごく難しいピン位置で。スピンで戻してもう一回ラッキーが必要だった」。とはいえ、ムービングデーのロースコアに「きょうはできるだけリーダーに近づくことしか考えていなかったんだ」と狙い通りの展開を喜んだ。
PGAツアーではホールインワンを達成した選手が、メディアほか関係者向けに缶や瓶ビールの山を届けることが多く、ラームも“恒例行事”を忘れなかった。
2017年に大会がメキシコに移ってから、ジャスティン・トーマスが2回記録した「62」を破った。最終日はそのトーマスを4打差で追う。「自分のやるべきことに集中するのが一番大切。きょうのようなラッキーはもうないと思っているよ。でも、おそらく、(この日の猛追で)ぜんぶのパットを決める必要がないことも分かっている」と冷静さを取り戻していた。(メキシコ・メキシコシティ/桂川洋一)