2020年 AT&Tペブルビーチプロアマ

復調のフィル・ミケルソン 驚異の30シーズン連続トップ10入り

2020/02/10 12:30
大会最多6勝目には届かなかったが、得意のコースで復活を印象づけた(Chris Trotman/Getty Images)

◇米国男子◇AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ 最終日(9日)◇ペブルビーチGL(カリフォルニア州)◇6816yd(パー72)

大会連覇には届かなかったが、3位フィニッシュのフィル・ミケルソンは確かな手応えを感じていた。首位と1打差から出た最終日、ときに風速17m/秒の強風が吹いたペブルビーチで、ツアーではちょうど1年ぶりとなるトップ10入り。「優勝争いに加わって、勝つチャンスもあった。ここに戻って来られて嬉しいよ」と、前週の欧州ツアー(3位)に続く好成績に、49歳は満足げにうなずいた。

最終18番(パー5)のティショット、ミケルソンは1Wで低いフェードボールを放ち、右クロスバンカーとフェアウェイ中央のモントレー杉の間を抜いて、300yd先のフェアウェイへ運んだ。「いつも、右から左に吹く風に苦しんできた。きょうも右から海に向けて強風が吹いていたけど、マイルストーンとなる良いショットが打てた。もしこれを続けられれば、良い1年になると思うよ」。

今週、何度も見せた芸術的なバンカーショットやリカバリーショットは健在だ。ツアー通算45勝目も、いよいよ視野に入ってきた。「何ヶ月もひどいプレーをしてきたことによるネガティブな考えを頭に入れずに、自信を取り戻し、良いプレーをして、やりたいことを明確にイメージすることが大変だった。(優勝する)チャンスを作れることは本当に楽しいよ」とミケルソン。「優勝はできなかったけど、ニック(テイラー)がもっと良いプレーをしたということ」と、惜敗にも悔しさは見せなかった。

この3位フィニッシュにより、30シーズン連続でトップ10入りを果たした。これは、サム・スニードの34年、レイモンド・フロイドの32年に次ぐ、ツアー3番目の偉大な記録となる。スニードが最後にトップ10入りしたのは、彼が57歳になるシーズンだった。6月に50歳を迎えるミケルソンには、まだたっぷりと時間が残されている。(カリフォルニア州ペブルビーチ/今岡涼太)

2020年 AT&Tペブルビーチプロアマ