2020年 ファーマーズインシュランスオープン

過去8勝の得意コース ウッズ「83」の新記録は「考えていない」

2020/01/22 09:45
年末にオフを挟んだウッズ。心機一転、20年の初戦に挑む

◇米国男子◇ファーマーズインシュランスオープン 事前(21日)◇トーリーパインズGC(カリフォルニア州)◇サウスコース(7765yd、パー72)、ノースコース(7258yd、パー72)

先月15日に米国選抜の勝利で幕を閉じた「プレジデンツカップ」以降、タイガー・ウッズは2週間ほどゴルフクラブを握らなかった。「身体的、精神的、感情的にオーバーヒートした感じだったので、少し距離を置きたかったんだ。誕生日(12月30日)に息子とゴルフをしたけど、その日だけだね。父が生きていた頃、自分の誕生日に毎年やっていたことと、とても似ているよ」。年始になって、3日頃からようやく始動したという。

44歳となったウッズだが、若い頃は「感覚的に、良くない日より良い日の方が多かった」という。しかし、いまは違っている。「悪い日の方が多い。毎年、マスターズでも観るだろう?フレッド(カプルス)でも、(ベルンハルト)ランガーでも、2日や3日はリーダーボードの上位にいるけど、そのあとに消えてしまう。4日間、良い日を続けるということが、年を取るにつれてどんどん難しくなってくるんだよ」

それでも、昨年「ZOZOチャンピオンシップ」でツアー記録に並ぶ82勝をマークして、新記録「83」の樹立に注目が集まっている。「そのことは、本当に考えていないんだ。なぜなら、勝つためにやるべきことを考えないといけないから。多くの種類のショットを打たないといけないし、よく戦略を練らないといけない。そのことで手一杯だよ」。もし、勝ったら…という仮定の質問も、「まずは、達成してからでいいかい?」とサラリと受け流した。

ちなみに、ウッズの記憶に残る偉大なスポーツ記録は陸上400mハードルのエドウィン・モーゼスの107連勝(122レース連続1位)だという。「普通、1試合くらいは負けたりするだろう?ハードルにちょっと足を引っ掛けたりして…。だけど、なにも起きなかったんだ」と、あきれたように目を見開いた。

練習日には、テーラーメイドの「SIM ドライバー」、「SIM MAX フェアウェイウッド」、さらにブリヂストンの新ボール「ツアーB XS」をテストしたウッズ。「(1Wの)初速は上がっているけど、もう少しテストが必要。やや軽く感じるので、少しウェイトを足そうと思う」と微調整を施して、過去8勝(全米オープンを含む)の得意コースに立ち向かっていく。(カリフォルニア州ラ・ホヤ/今岡涼太)

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