22位「つまらない」 欧州で戦う川村昌弘の壁と夢
◇世界選手権シリーズ◇WGC HSBCチャンピオンズ 最終日(3日)◇シェシャンインターナショナルGC(中国)◇7264yd(パー72)
上海での世界選手権に前回出場した2013年は、50位タイだった。6年ぶりに帰ってきた今年は22位。川村昌弘は週末にアンダーパーをマークして通算7アンダー、日本勢では11位の松山英樹に次ぐ2番目だったが、「20位前後じゃつまらない。この辺が僕の壁だと思う」と厳しく現状を受け入れた。
3mを沈めた8番(パー5)から3連続バーディを決め、勢いづくかと思われた後半に伸ばしあぐねた。「13番は3パット(ボギー)。16番も(第1打を)右の池に入れてパーにした。もうちょっとチャンスに打たないとこの順位になってしまう。凡ミスをしてしまうのが問題」。主戦場の欧州ツアーのポイントランキング(レース・トゥ・ドバイ)は5ランクアップの54位にしたが、反省の弁が口をついた。
高い目標を設定するのは、欧州でもまれてきたからこそ。昨秋に最終予選会を一緒に通過したカート・キタヤマ(米国)はルーキーイヤーですでに2勝した。ジュニア時代は勝利を重ねてきた川村のツアーでの優勝経験は2013年、日本とアジアンツアーの共催試合「パナソニックオープン」だけ。次週の「ターキッシュエアラインズオープン」からファイナルシリーズ3試合が始まる。「ドバイ(最終戦のDPワールド ツアー選手権 ドバイ)には勝って行くのが理想」と意欲は尽きない。
来季は日本ツアーのメンバーの資格を失う可能性があり、欧州ツアーをメーンにプレーするつもり。「もともと海外を目指していた。夢だから。日本でいつまでもやっていたら、こどもの頃の自分に申し訳ない」。トルコ、南アフリカ、そしてアラブ首長国連邦へ。欧州の強豪たちとシーズンの最終局面を戦う。(中国・上海/桂川洋一)