2019年 KPMG女子PGA選手権

ショット復調の畑岡奈紗 キモはボール半個分

2019/06/22 11:34
バーディを奪いキャディとこぶしを合わせた

◇海外女子メジャー第3戦◇KPMG女子PGA選手権 2日目(21日)◇ヘーゼルティン・ナショナルGC(ミネソタ州)◇6741yd(パー72)

午後2時11分、ピンフラッグがバタバタと音を立てる中、4オーバー82位タイから出た畑岡奈紗は1バーディ、1ボギーの「72」でプレー。通算4オーバー53位で週末に駒を進め、メジャータイトルへの望みをつなげて「すごくほっとしました」と胸をなでおろした。

「スタートから風が強くて難しかった」と、出だし1番で2打目をガードバンカーに入れた。1mに寄せてパーセーブしたが、2番でボギーを先行させた。6番で4mのチャンスにつけたが、バーディパットはカップをかすめた。嫌な雰囲気が漂ったが、初日にボギーを喫した続く7番(パー5)で断ち切った。3打目を奥のラフから1.5mに寄せバーディとした。

その後は何度もピンチを迎えたが、18番までパーを並べて耐え忍んだ。9番ではグリーン奥のラフから寄せきれず3mのパーパットを残したが、それを沈めた。12番でバンカーからの3打目を「上げて止める感じのバンカーショットを打とうと思ったら、1ydくらいキャリーが足りなくて」とセミラフへ。そこから「ライは良かったので、狙っていくしかないなと思って」と10ydをチップインさせた。

14番ではティショットが左の林に。直線でグリーンを狙えない状況だったが、残り109ydを54度のウェッジで「曲がり切らなくてバンカーでもいい」とインテンショナルフックをかけ、右からの風にも乗せてグリーンオンさせた。

決勝ラウンドへ駒を進めた畑岡奈紗

前週からのショットの不調を嘆いていたが「きょうの朝、ショットのいい感覚がつかめた」という。初日のホールアウト後に練習場で「スイング自体はいいのになぜかばらつきがある」とスイング以外に原因を探した。「やっと見つかった感じです」と発見したのはアドレス時のボールとの距離で「ボールの距離が遠くなっていたので、少し近づくような意識をした」と説明する。

「飛ばすときはボールを遠くに置くというか、そういう意識があるのでそこからちょっと狂いがあったのかな」と、初日よりもボール半個分(約21ミリ)近づいた。「クラブが上から入ってくるようになった」といい、安定しなかった飛距離も落ち着いた。ショット復調のおかげで「きのうとは違って、心配しながら打つというよりは、よりピンの方に向かって打てたかなと思う」と振り返る。

首位のハンナ・グリーン(オーストラリア )との差は11打。「伸ばすしかないので、天気に関係なくしっかりピンを攻めていきたいと思います」とギアを上げる。(ミネソタ州チャスカ/柴田雄平)

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