2019年 全米女子オープン

鍵は「暑さ」「パー3」「セカンドショット」 今年の全米女子オープン展望

2019/05/30 07:22
グリーン奥から眺めた11番ホール。

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 事前情報◇カントリークラブ・オブ・チャールストン(サウスカロライナ州)◇6535yd(パー71)

メジャー優勝経験もある元世界ランク1位の申ジエ(韓国)は、今年の「全米女子オープン」が開催されるカントリークラブ・オブ・チャールストンを評して、「簡単に考えると簡単だけど、難しく考えると難しい」という。

フェアウェイは広く取られ、バミューダ芝のラフは浅い。大きなグリーンにはアンジュレーションがあるが、全体的にフラットなコースは普段見慣れた「全米女子オープン」とは少し趣が異なっている。

レキシー・トンプソンは「(ティショットで)1Wを多く打つと思うけど、ここでは2打目が大事になる」という。グリーンは砲台状になっていて、硬く、速い。ピンそばのバーディチャンスにつけるためには、2打目の精度だけでなく、ティショットの置き場所も大切になる。考え出すと、狙うポイントはどんどん狭くなっていく。申がいうのも、そういう意味だ。

朴仁妃(韓国)は、「ここではパー3のプレーが大事になる」と付け加える。本コースの名物ホールの1つは、11番(172yd/パー3)だろう。グリーンは左手前から右奥へと斜めに配置され、両サイドは深いバンカーに守られている。グリーン前面にはきつい傾斜があり、斜面を登りきると、グリーンは左から右へと傾斜している。ロングアイアンやユーティリティでグリーン上に止めるには、「(グリーンの)尾根から2、3ヤード手前に当てて、そこから転がし上げる(朴)」こともあるという。

暑さも克服しなくてはならない大きな要素だ。日曜日まで連日32度を超えるという天気予報。「長い一週間になる」とトンプソンはいう。体力を温存し、ペース配分を考えながら、日曜日の72ホール目まで戦い抜く戦略が必要だ。

それでも、優勝スコアは二桁アンダーを超えるだろうと多くの選手が予想をする。畑岡奈紗は「15アンダーは行くと思う」とバーディ合戦を想定する。風が穏やかな午前中にスコアを伸ばし、午後はうまくピンチを切り抜ける。そして、4日間のうちで一度はビックスコアを叩き出す。今年の「全米女子オープン」はそんな戦いになりそうだ。(サウスカロライナ州チャールストン/今岡涼太)

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