2019年 全米女子オープン

「オーガスタに出られなかったから…」吉田優利の“全米”への想い

2019/05/29 11:39
左手のグローブの下にはテーピングが…

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 事前情報◇カントリークラブ・オブ・チャールストン (サウスカロライナ州)◇6535yd(パー71)

左手にはまだテーピングが巻かれている。前週、出場予定だった国内女子ツアーを、左手親指痛で欠場したアマチュアの吉田優利(日本ウェルネススポーツ大1年)は、「ショットするときに響く」という痛みを抱えながらも、出場に向けて懸命の調整を続けている。

左手は「痛み止めの注射を打ってきたけど、あまり効果はない…のかな」という状態。普段のメジャーセッティングに比べてラフは短いが、「芝の密度が高いので、1Wショットと同じくらいの衝撃がある」と警戒する。だが、「この試合は無理しどきだと思っている」という。多少の痛みを覚悟の上で臨むには理由がある。

今年4月に初開催された「オーガスタナショナル女子アマ」。一時は出場決定とも報道されたが、結局招待状は届かなかった。「オーガスタに出られなかったので、この試合に出たいと思って、予選会に出場した。オーガスタに行けなかったので、その分ここで収穫を得たい」。あのとき味わった悔しさが、吉田の原動力になっているのだ。

左手に意識を取られすぎないように、「違うところに気をいかせるようにしています」と、精神的にも高い集中力が要求される。それだけのことをしても、やはりこの大舞台で戦いたい。「4日間プレーしたいけど、とりあえずプレーすることが一番なので、それに向けて準備をします」。必死に木曜日のティオフを目指している。(サウスカロライナ州チャールストン/今岡涼太)

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