2018年 全米女子オープン

“死闘”制したアリヤ・ジュタヌガン メジャーV逸の悲劇「忘れていた」

2018/06/04 11:54
仲間に祝福されるアリヤ・ジュタヌガン

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 最終日(3日)◇ショールクリークCC(アラバマ州)◇6732yd(パー72)

2位に4打差をつける首位からスタートしたアリヤ・ジュタヌガン(タイ)が苦しみながらも、2016年の「全英リコー女子オープン」以来となるメジャー2勝目を手にした。

「優勝者のリストに名前を並べることができて本当にうれしいし、興奮している」。前半で5バーディを奪い、2位に7打のリードをつけてターンしたが、10番のトリプルボギーなど後半で5ストローク落とした。キム・ヒョージュ(韓国)に通算11アンダーで並ばれ、プレーオフに突入した。

プレーオフは今年から新しい方式に変わった。まずは2ホール(14番、18番)のストロークプレーを実施。バーディ、ボギーとしたキムに対し、ジュタヌガンは手堅くパーでまとめ、サドンデス方式へ。3ホール目(14番)では、両者がパーセーブした。

続く4ホール目の18番では、2人とも2打目をバンカーに入れた。キムが寄せきれなかったのに対し、ジュタヌガンはグリーン奥のバンカーから絶妙なアプローチで30cmにつけた。キムがボギーとした後、ジュタヌガンは静かにパーセーブし、優勝を手繰り寄せた。「ボギーだった(正規の)17番と18番では本当にうまくいかなかったが、プレーオフの間は緊張しませんでした」と振り返った。

2016年のメジャー「ANAインスピレーション」では首位に立ちながらも、最終18番のティショットを池に入れて、まさかのV逸。会見で当時のことが脳裏をよぎったかと問われると「質問されるまで、そのことは全く思い出せませんでした。忘れていました」と笑みを浮かべた。(アラバマ州バーミングハム/玉木充)

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