2017年 全米女子オープン

野村敏京 “笑顔”で目指すメジャー初タイトル

2017/07/12 14:00
ミンジー・リーらと練習ラウンドをともにした野村敏京。和やかな雰囲気の中でホールを進めた

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 事前(11日)◇トランプナショナルGCベドミンスター(ニュージャージー州)◇6732yd(パー72)

4月の「テキサスLPGAシュートアウト」でツアー通算3勝目を挙げ、世界ランキングでは日本人最高の19位につける野村敏京。1977年の樋口久子(全米女子プロ)以来となる日本人メジャー制覇を期待される中で、今季のメジャー第3戦に挑む。

1カ月前に訪れて18ホールをラウンドした。今週は月、火と9ホールずつを回って、着々と準備中。月曜日からはコーチである叔父も合流し、パッティング指導を受けると「ぜんぜん変わった。良くなった」と、不安要素は解消した。前半2日間の雨予報も考慮して、優勝スコアは4アンダー程度と想定している。

「メジャーでも一番大きい大会だから」と、やはり「全米女子オープン」への意識は強い。「だから・・・」と続ける野村。「ちょっと緊張はするけど、一番楽しくしたい。練習ラウンドも楽しくやっているし、普通の試合よりもっと楽に練習しています」と、いつも以上に楽しむことを今週のポイントとした。

この日の練習ラウンドは、仲良しのミンジー・リー(オーストラリア)とチ・ウンヒ(韓国)が一緒。終始笑いながらのラウンドも、野村には不満が1つだけあった。彼女たちとは勝敗をかけてプレーすることもあるというが、「今週はやりたくないみたいで。私はやりたかったんだけど・・・」と、練習のスパイスとなる小さな勝負も受けてもらえない真剣さが、悲しかった。

今年から野村のサポートをしている工藤健正トレーナーは、「一緒にいればいるほど味が出てくる。周りの人を大事にする、人間味のある選手」と野村を評する。ツアーでも多くの友達がいる野村の顔に、この一週間ずっと笑顔が見られれば、40年ぶりとなる快挙も現実味を帯びてくるはずだ。(ニュージャージー州ベドミンスター/今岡涼太)

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