「プレッシャーを求めていた」首位発進の宮里美香が取り戻した集中力
米国女子ツアー「キングスミル選手権」初日、宮里美香が7バーディ、1ボギーの「65」(パー71)をマークし、2位を1打リードする単独首位の好スタートを切った。
インから出た宮里は13番(パー3)で、ティショットが「もう少しで入りそうだった」とピンそば30cmにつけ、一つ目のバーディを奪取。「リズムが良くなって、良いスイングを意識したら4連続が来た」と、15番から18番までバーディをつるべ打ちして、リーダーボードを駆け上がった。
開幕前日に降った雨の影響で柔らかくなったグリーンも影響し、UTを多用した第2打はしっかりとグリーンをとらえた。後半は3番をボギーとしたが、6番、8番をバーディとして、計7つのバーディを量産。今年1月の開幕戦「ピュアシルク バハマ LPGAクラシック」に続き、今季2度目の首位発進とした。
「まだ初日。プレッシャーのかかる状況を求めていたので、あした以降も楽しみ」と先を見据えた言葉の裏には、意欲を示していたリオデジャネイロ五輪出場への焦りもある。今季はここまで10戦に出場。予選落ちは3月の「キア・クラシック」の1回だけと安定したプレーは続けているが、最高順位は15位と上位争いからは遠のいている。
リオ五輪日本代表には、7月11日時点の世界ランク上位2人が選ばれる見込みだ。宮里は今月初旬に日本勢3番手に後退した。「4月までは五輪を意識しすぎて、自分のゴルフができなかった」と言うが、現在は「でもそれ(五輪出場)がすべてではなく、ひとつひとつの試合で成績を残すこと」とフォーカスすべき点を改めた。それが、今週の“集中力”につながっているという。
「自分が一生懸命やれば結果はちゃんとついてくる」――約3週間ぶりの米ツアーの舞台。「集中力をさらに高めて、自信を持って臨みたい」と、目の前の1打、先にある五輪への望みを懸けて、残り3日間の戦いに挑む。