21位浮上 宮里藍がいま目指すチケット
苦境でも視界はクリアだ。ニュージャージー州のストックトンシービューホテル&GC ベイコースで開催されている米国女子ツアー「ショップライトLPGAクラシックby Acer」2日目。40位タイから出た宮里藍は2バーディ、1ボギーの「70」(パー71)と静かなゴルフで通算1アンダーの21位タイに順位を上げた。
8ホールでパーオンを逃しながら叩いたボギーは13番のひとつだけ。最終18番(パー5)のバーディフィニッシュで、安堵感が溢れ出た。フェアアウェイから向かい風を浴びた第2打は、7Wから持ち替えた3Wでダフって左ラフへ。思わぬミスが出たが「結果的にアングルが良くなった」と残り104ydの3打目、グリーン右端に切られたピンを9Iで攻め込み、ピンそば1mにピタリとつけた。
「ショットは比較的うまく行った。途中アイアンでミスをしたところは、スイングというよりは、クラブ選択の決断力にミスがあったかなと思います。大きなミスは13番と16番の2つ(いずれも第2打)。でも1ラウンドで2つはミスをする」
シーズン中盤を迎えた宮里の現在の目標は明確だ。7月のメジャー「全米女子オープン」に11年連続の出場を果たすためには、本戦前週までに米女子ツアーで優勝する必要がある。前週19日(火)に行われた予選会では出場権獲得はならなかった。だがそれも「今はそれも含めて、延長のプレーをしている。これもいい経験だし、逆にシンプルに目標の振り分けができた」と、置かれた現状を前向きに捉えている。
首位とは6打差で迎える3日間大会の最終日。「今の自分の状況はやるしかない。できるだけアグレッシブに行きたいと思います。ここ数試合はUSオープンに出るために優勝したいと思ってやっている。(試合の)数が少なくてあまりに難しいですけど、チャンスがある分には挑戦したいと思います」と晴れやかに語った。(ニュージャージー州ギャロウェイ/桂川洋一)