2014年 HSBC女子チャンピオンズ

申智愛が米ツアーの会員資格を放棄 今季は日本ツアーを主戦場へ

2014/02/26 19:19
米国ツアー会員資格を放棄し、今季は日本ツアー本格参戦を明言した申智愛

日本ツアー通算4勝、米国ツアー通算11勝(メジャー3勝)の申智愛(韓国)が、約1ヶ月前に米国ツアーの会員資格を放棄し、今季は日本ツアーを主戦場にすることを明らかにした。

昨年は日本ツアー8試合に出場し、賞金ランキング47位で今季シード権を獲得。圏外だった56位で迎えた最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で5位タイに入り、滑り込みで辛くもシード獲得を決めた。当時、噂にも上がっていた日本ツアー専念については言葉を濁していたが、今週出場の米国ツアー「HSBC女子チャンピオンズ」(2009年大会優勝による資格)の会場で、「今年は日本に専念? はい、そうです」と、はっきりと意思を示した。

結果を残せないことからの挫折ではない。11年を除き、08年からコンスタントに勝利を重ね、昨年も1勝を飾るなど賞金ランキング22位で終えた。不思議な思いで撤退の理由を問うと、「第一に、移動が疲れました。アメリカで手や背中を痛めて体への負担も大きかった」と説明。「もう少し家族の近く(韓国)にいたいと思ったし、ゴルフへのモチベーションも取り戻したかった」と続けた。

兼ねてから日本びいきで知られる申が、次の主戦場を日本に選んだのは当然の成り行きか。「日本ツアーは前から大好きでした。遠征もラクになるし、3日間大会が多いので体の負担も減ると思う。アメリカよりも日本の方がギャラリーも多いと思うし、楽しんでプレーできると思います」。

「まずは新人に戻った気分。とにかく毎試合、トップ10を目指していきたい。賞金のことはあまり気にせずに、1打1打を楽しんでプレーしたいです」。掲げた目標は謙虚なものだったが、元世界ランキング1位の本格参戦により、今季日本ツアーの勢力図も大きく変わる可能性が出てきた。(シンガポール・セントーサ島/塚田達也)

2014年 HSBC女子チャンピオンズ