2013年 全英リコー女子オープン

藍「幸運のバウンスをものにしたい」

2013/08/02 04:58
リンクス攻略は慣れたもの。宮里藍は淡々と仕事をこなす。

宮里藍にとっての初メジャーは、04年にサニングデールで開催された「全英女子オープン」。予選落ちに涙を流したその年から、今年で10度目の夏を迎える。

大会初日のセントアンドリュースは、早い時間は小雨もぱらつく天候ながら、風は弱く、昼過ぎからは青空ものぞく絶好のコンディション。各選手、穏やかな顔を見せるリンクスで懸命にスコアを伸ばした。

宮里も序盤から快走した。10番までに5バーディを奪ったが、その間に小さな運も味方につけた。7番ではラフに捕まりパーオンを逃した3打目、「ちょっと当たりが薄かったけど、ダウンスロープに跳ねて、左側にキックして・・・」ピンそば30センチに寄せてピンチを逃れる。8番(パー3)のティショットは、「良いショットだったけど、高さが出なくて・・・」。しかし、ギリギリでバンカーを越えると転がってピン下2メートルにぴたりと止まった。

「そういのは全英ならでは。良いショットが悪い結果になったり、あーっと思ったショットがピンに寄ったり。そういうものを楽しんでやらないと。せっかくセントアンドリュースにいるのだから、こういう幸運のバウンスをしっかりものにしたい」。通算3アンダーでホールアウトした宮里は、首位と3打差の18位タイから、上位を狙う。

今大会前、宮里はシーズン中には異例となる4週間のオフを取った。例年、秋以降に疲れが出て、成績が落ちることを懸念しての決断だった。「休んでいるけど、試合に出たいなと思うこともあった。あまりイライラしないで、良い精神状態で回れていますね」。リンクスの長い1日、そしてタフな1週間に立ち向かうためのエネルギーは、宮里の中に十分に蓄えられている。(英国セントアンドリュース/今岡涼太)

2013年 全英リコー女子オープン