有村智恵がフロリダ合宿へ 今季初戦はシンガポール
今季から米国女子ツアーに本格参戦する有村智恵が15日(火)、成田発の航空機で渡米。約1か月間に及ぶフロリダ合宿に向け日本を発った。
昨年末のシーズン終了後、短いオフを主に家族とともに過ごした有村。ルーキーイヤーの初戦は2月28日開幕、今季第3戦と見られる「HSBC女子チャンピオンズ」となる。そのQT突破後“デビュー戦”を前に、まずは拠点となるフロリダ州オーランドでの自主トレを開始。所属するアカデミーでの練習やトレーニングはもちろんだが、新しいステージを戦ううえでの住環境などを整備するつもりだ。
世界最高峰のツアーで勝ち抜くために、プレーの上でまず重視するのはアイアンショットと100ヤード以内からのゲーム。「アメリカにはパワーヒッターも多い。向こうでは“これ”という武器がないと勝てないが、“これ”というものがあれば戦える。自分の良さであるアイアンショットをしっかりと極めたい」と語気を強める。
「早いうちにメジャーで優勝争いをしたい。久々に日本人がメジャーで優勝する姿が、もうすぐそこにある。自分もその中に加わりたい」。宮里藍をはじめとした“先輩”たちに続くべく、モチベーションは高く保たれたままだ。しかしながらこの13年の第一の目標は「できるだけ苦い経験をすること」と冷静。「変な目標だけれど、いろんなことを味わうことがまずは大切。言葉の勉強なども頑張りたい」。国内ツアーから出た“日本人エース”として大きな注目を集めることになるが、足元を見て戦っていく。
この日は前日14日(月)の関東地方の大雪の影響で、自動車で成田空港に向かう予定を急きょキャンセルし、電車移動。思わぬトラブルにも見舞われたが「昨日はヒヤヒヤしていたけれど、今日で良かったです」と多くの報道陣に囲まれながら、笑顔で機上の人となった。(千葉県成田市/桂川洋一)