桃子、体調不良を乗り越えて臨むメジャー初戦
アリゾナ州で開催された「RRドネリー LPGA ファウンダーズカップ」の3日目に、体調不良で途中棄権した上田桃子。その後は日本へ一時帰国して治療と休養に充て、今週29日に開幕する米国女子ツアーメジャー初戦「クラフトナビスコ選手権」に向けて渡米。開幕前日の28日に、気にかかる体調の様子を明かした。
日本の病院でも、結局は病名が判明せず。「原因はよく分からなくて。ウイルス性のものだったとは思うけど、病院に行ったときはそんなに高熱が出ていたわけでもないので、『原因を調べられない』と言われた。ただ、『血液とか、全部の数値がアリゾナでもらった数値より良くなっているから大丈夫だと思います』と言われた」。ともあれ体調は確実に回復に向かっているようで、「今はぜんぜん(体調に問題はない)。ほんとに1週間、家を出ることもなく、ずっと寝ていたので、体が逆になまっちゃった」と表情は明るい。
「動きたいし、家にいるのは性に合わない。やはり自分はこれ(試合に出ること)が合っているんだな」と自身の性分を再確認したという。その一方で、「体は良くはなっているが、まだ思うようなショットが出ないので、明日はとりあえず様子を見ながらショットしていく」と、約2週間のブランクは少なからず影響している様子だ。
「体のことを考えればやはり来るべきじゃないのかなとも思ったが、結果を出したい一番の大会ではあるし、そういう気持ちでここへ戻ってきた」。病み上がりでの出場決意には、「ここでダイブ(優勝者恒例の、18番グリーンサイドの池に飛び込むウィナーズ・ダイブ)するのを映像で見て、初めて米ツアーに興味を持った。自分の技術がまだまだ足りないことを痛感させられ、自分にはすごく課題を与えてくれるコース」と、上田の今大会への強い思い入れがあった。
正直、大事な一戦を前にして準備不足は否めない。その中で、「準備ができなかったことも含め、言い訳はせずに『勝つんだ』という強い気持ちは、4日間持ち続けてプレーしたい」と、並々ならぬ意欲を持って今大会に臨む。