見えないモノを見てきた有村智恵「毎日アンダーパーを」
24日(木)から27日(日)までシンガポールのタナ・メラCCで行われる米国女子ツアーの第2戦「HSBC女子チャンピオンズ」。23日には当地でプロアマ戦が行われ、自身の今季初戦となる有村智恵も午前7時30分から出場。昨年大会に続く2度目の出場となる有村は「去年よりも涼しい」と爽やかな笑顔を見せた。
このオフ、1月に走り込み中心の宮古島合宿を行った後、2月にフロリダ・オーランドのレッドベター・アカデミーで技術的な向上を狙って自主トレを積んだ。アカデミーにあったのは数々の動作解析のマシン。スイング軌道はもちろん、スイング中の体の重心位置が分かったりと、その充実度を目の当たりにした。
パッティングでもその動きを解析し、アカデミーが蓄積してきた様々な選手のデータと比較すると、課題が見えてきた。「(機械の画面に)真上から見たヘッドの軌道が線で出るんです。タイガーはすごく真っ直ぐに打っているけれど、カット気味に打つ人も、アウトサイドインで打つプロもいた。でもみんなそれぞれ安定して打っていて、5本の線が、太い1本の線みたい。でも、私の場合はバラバラでした」。現在は振り子のように、テンポを一定にしたストロークを保つことを心掛けている。
「海外の選手を見るたびに『どうしてこんなに細い選手が、こんなに強いボールを打つんだろう』といったことを思っていた。その理由が分かってきた」。視覚的に表現された“フィーリング”を目にできたことは大きな収穫。「今は強いボールが打てている気がします」ショットもそれぞれのクラブで10ヤードほど飛距離が伸びているという。
だからこそティオフが楽しみで仕方がない。「去年の優勝スコアは(宮里藍の)10アンダー。それに近いものを出したいし、毎日アンダーパーで回りたい」と高い目標を掲げ、2011年シーズンの幕を開く。