海外進出の決意から1年 稲見萌寧が米国2連戦で貫く姿勢
◇米国女子◇ロッテ選手権 事前(4日)◇ホアカレイCC (ハワイ州)◇6303yd(パー72)
ハワイで行われる舞台に、稲見萌寧は「日差しがめちゃくちゃ強い」と澄み切った青空にまぶしそうにした。プライベートも含めて上陸したのは初めてで、「芝質は独特ですね。風は強いし、ラインより風で転がって行っちゃうので、それがすごく難しい」とコース攻略に思考を巡らせた。
昨年の日米女子ツアー共催「TOTOジャパンクラシック」を制して今季から米ツアーに参戦。1月「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」から始まり、初めて回るコースばかりを転々とした。来季のシードを決めるCMEポイントランキングは圏外の98位で、今週を含めて残り2戦で80位以内に入らなければ米ツアーでの戦いは予選会(Qシリーズ)に挑戦しない限りは限定的なものになる。
直近の国内ツアーは2試合連続で予選落ち。日本で開催された前週「TOTOジャパンクラシック」は昨年覇者の枠は設けられておらず、拠点とする千葉の自宅で過ごした。試合結果も追うことなく練習に専念した。
持ち球のフェードをドローにするという時期もあっただけに、「今年は色々悩んだから、すごく長く感じた」のが率直なところ。「ゴルフ場とホテルの往復なので、(日本にいた時と)あんまり変わらない感じですけど、コースの難しさが全然違ったり、プレイヤーの雰囲気、感じが違って。こっちはこっちで楽しかった」と振り返った。
今週は池が点在しており、ターゲットが絞られるホールも多くある。6月のメジャー「全米女子プロ」以降、スイング調整に取り組む姿勢は変わらず、「スコアを作っていきたいのはもちろんある。少しずつショットは良くなってはいるし、いい方向に向かっていると思うので、それが試合でプレッシャーかかった時にどれだけやり切れるか」。邪念を払って、信じた道を進むだけだ。(ハワイ州エワビーチ/石井操)