首位から「後半に落とす理由に」 古江彩佳が悔やむ10番のジャッジミス
◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 最終日(19日)◇リバティーナショナルGC (ニュージャージー州)◇6677yd(パー72)
首位と3打差の3位から出た古江彩佳は5バーディ、4ボギー1ダブルボギー、この4日間で初めてスコアを落とす「73」でホールアウト。通算9アンダーの7位に後退して大会の幕を下ろした。
この3日間で2つのボギーを喫していた前半9番。グリーンを外しながらもパーで乗り切り、折り返し時点でリーダーボードに自分の名前が首位タイにいたことは「見えていた」という。ホールアウト後に、なにより悔しさをにじませたのは直後の10番(パー5)でのプレーだった。
午前から午後にかけて風向きが変わったコースの上空は、強い風が吹いていた。10番は左側からの向かい風。2打目地点からグリーンまでにあるペナルティエリアを警戒し、フェアウェイからでも2オンを狙わず、ピンまで240ydの2打目を4UTで刻んだ。しかし、3打目を寄せ切れずに2パットのパー。上位の大半がスコアを伸ばして通過したチャンスホールで、手痛い足踏みとなった。
「あそこでバーディを獲れなかったのが一番ダメだった。レイアップせずに攻めて行くべきだった。リズム、流れが変わって、後半に落としてしまう理由になった」と、それまでの流れを変えるジャッジミスと振り返る。「(後続からの)プレッシャーはそこまでなかった。自分が首位にいたのは見えていたので、その時点でもうちょっと攻めて行くべきだった」
12番から3ホールはボギー、バーディ、ボギーと出入りの激しい内容に変わり、15番をダブルボギーとして首位の背中が大きく遠のく。ティショットを右バンカーに入れると、2打目はバンカーの淵に当たりフェアウェイに出るだけの形となり、3オン3パット。「15番の2打目は怪しいな、とは思っていた。“ギリ”良いショットを打てば、と思ったのが(淵に)当たってしまって」。ライはつま先上がりと簡単ではなかった。
これまではゲンを担ぐ意味でも、好きな色のピンクや勝負カラーのひとつである蛍光色のウェアを着て最終日を臨むことが多かった。今週はブランドアンバサダーを務めるスポンサーの大会カラーを意識し、紺色のウェアに白いパンツを着用。優勝への意気込みが強く込められていただけに、いっそう悔しさが募った。
次戦は30日に開幕する「全米女子オープン」(ペンシルベニア州ランカスターCC)。3月「HSBC女子世界選手権」以来の優勝争いを好材料としてメジャーに挑む。 (ニュージャージー州ジャージーシティ/石井操)