畑岡奈紗は充実のノーボギーで3位 「米国で優勝できるように」
◇米国女子◇HSBC女子世界選手権 最終日(3日)◇セントーサGC タンジョンコース(シンガポール)◇6775yd(パー72)
最終18番、畑岡奈紗のセカンドショットは「外してはいけないところ」に外した。グリーン左ラフから、柔らかく球を上げるアプローチでパーセーブ。ボギーなしの3バーディ「69」で終えた。
前日まで3日連続ボギーだった3番でバーディが先行した。放り込んだロングパットに「もう一回やれって言われても、できるか分からない。ラッキーだったというか、入ってなかったら、たぶん(反対側の)エッジくらいまで行っちゃってました」と笑う。わずかに足りなかったセカンドがガードバンカーで“目玉”になった6番もパーでしのぐなど、ショートゲームの粘りが随所で光った。
これまでは練習で球を上げるアプローチに好感触を得ても、コースでは無難に転がしを選ぶことも多かった。今週は積み重ねた練習を信じ、思い切ってトライ。「拾いたいところで拾えた」と話すように、4日間でボギーは4つだけ。結果につながったことがうれしい。
開幕2戦目の1月「ドライブオン選手権」(9位)に続き、今季2度目のトップ10で3位。ショートゲームの充実、4日間アンダーパーを並べた手応えとともに、優勝争いに加わりきれなかった悔しさも忘れていない。「やっぱり毎週15アンダーくらいを目標にやっていけば、たぶん必ずいい位置に絡めてくると思う」と今後を見据えた。
中国開催の次週をスキップするため、アジアシリーズは終了。次戦は米本土、21日開幕の「ファーヒルズ朴セリ選手権」(カリフォルニア州パロスバーデスGC)となる。酷暑の東南アジア2連戦で疲れた身体のメンテナンス、下降気味にあるスイングスピードを戻すトレーニングなど、やりたいことはいっぱいある。
「今週、それなりにいい成績は残せたと思う。良かった部分をさらに伸ばして、米国で優勝できるように」。2週のオープンウィークを挟み、メーンランドでの活躍を誓った。(シンガポール・セントーサ島/亀山泰宏)